【東京駅グルメ】フカヒレそば発祥の店「筑紫樓」で味わう、至高のフカヒレ姿煮ランチ体験記

こんにちは、PhotomoのCityNomixです。普段はデジタルマーケティングの仕事をしながら、国内外の街を歩き、ローカルな視点で発見したカルチャーを掬い上げ、発信しています。「歩いて、撮って、書く」をテーマに、世界の街のカルチャー、デザイン、ショップ、食、旅との出会いを記録し、体験を伝えることを大切にしています。今回は、東京駅に隣接する丸の内で、長年愛され続ける中華の名店「筑紫樓」での特別なランチ体験をお届けします。

初夏の丸の内、予期せぬ美食との出会い

先日、日本橋のパティスリーeaseでの衝撃的な体験に心を奪われた後、心地よい疲労感と共に丸の内エリアへ移動しました。時刻は2025年5月20日火曜日の14時前。気持ちの良い晴天で、日差しはすでに夏を感じさせます。ふと、ランチをまだ食べていないことに気づきました。そんな時、頭に浮かんだのは、ここ丸の内ビルディングの5階にある、行きつけの中華料理店「筑紫樓」でした。

筑紫樓 丸の内店 高級中華料理店の入り口 外観
東京・丸の内ビルディング内にあるフカヒレ料理が有名な高級中華「筑紫樓」のエントランス。

「そうだ、今日は記事にしようと思っていたフカヒレの姿煮に挑戦してみよう」。普段はフカヒレそばをいただくことが多いのですが、特別なランチへの期待に胸が膨らみます。

お店の前に到着すると、平日のこの時間帯ということもあり、幸いにもすぐに席へ案内していただけそうな雰囲気。高級感がありながらもどこか温かみのあるエントランスが迎えてくれます。

憧れのフカヒレ姿煮と、心温まるおもてなし

初めてフカヒレの姿煮をオーダーするため、メニューを前に少し迷っていると、物腰柔らかな店員さんが声をかけてくださいました。「平日限定のランチセットがお得ですよ」と。アラカルトメニューのフカヒレの姿煮との違いを尋ねると、使用するフカヒレの部位と重さが異なるとのこと。ランチセットは胸ヒレで60g、一方、アラカルトではより大きな尾ヒレを100gからオーダーできるそうです。今回は、他の料理も楽しみたかったので、おすすめに従い「フカヒレ姿煮セット」をお願いすることにしました。さらに、以前から気になっていた「麻婆豆腐」と、定番の「蟹チャーハン」も追加でオーダー。シェアしたい旨を伝えると、快く取り分けて持ってきてくださるとのこと。こういう心遣いが嬉しいですね。

通されたのはゆったりとしたソファー席。目の前には、なんとシュモクザメの剥製が飾られています。その迫力に思わず息をのみました。店員さんによると、なんと70kgもあるのだとか。フカヒレ料理専門店ならではのディスプレイに、これから始まる食体験への期待が一層高まります。オーダーを終えると、温かいお茶とおしぼりが運ばれてきました。歩き回った身体に、その温かさがじんわりと染み渡り、生き返るような心地よさです。

筑紫樓 店内展示 シュモクザメの剥製
筑紫樓の店内に飾られたシュモクザメの剥製。迫力ある展示が目を引きます。

筑紫樓の真髄に触れる、珠玉の料理たち

しばらくすると、ランチセットの最初の料理が運ばれてきました。

青菜の蟹肉あんかけ:素材の味が光る逸品

まず登場したのは、「青菜の蟹肉あんかけ」。新鮮なチンゲン菜のシャキシャキとした食感がたまりません。そこに絡まる上品な味わいの蟹肉あんが、素材の味を引き立てています。筑紫樓さんは何度か訪れていますが、どの料理も本当にレベルが高く、何を頼んでも安心感があります。この一皿も、シンプルながら奥深い味わいで、期待を裏切りません。

筑紫樓 ランチ 青菜の蟹肉あんかけ チンゲン菜
筑紫樓のランチセットで提供される青野菜の蟹肉あんかけ。シャキシャキの青菜と蟹肉のあんが絶妙。

点心(シュウマイと海老蒸し餃子):熱々を頬張る幸せ

続いて運ばれてきたのは、蒸し立て熱々の点心、「シュウマイ」と「海老蒸し餃子」です。シュウマイは肉汁がジュワッと溢れ出し、海老蒸し餃子は中の海老がプリップリ。どちらも本格的な味わいで、丁寧に作られているのが伝わってきます。添えられた辛子醤油と酢醤油で、それぞれの風味を楽しみました。

筑紫樓 ランチ 点心 シュウマイ 海老蒸し餃子
筑紫樓のランチセットの点心、シュウマイと海老蒸し餃子。蒸し立て熱々で提供されます。

本格四川麻婆豆腐:痺れる辛さと濃厚な旨味の共演

そして、アラカルトでオーダーした「麻婆豆腐」が土鍋でグツグツと煮えたぎる状態で登場。蓋を開けた瞬間に立ち上る、食欲をそそる中国山椒の香りがたまりません。豆腐も挽き肉もたっぷりで、もはや「麻婆豆腐肉」と呼びたいほどの具沢山ぶり。一口食べると、唐辛子の辛味、豆鼓のコク、そして山椒の痺れるような刺激が口の中に広がり、複雑で深みのある味わいです。熱々なので、火傷に注意しながらも、レンゲが止まりません。

筑紫樓 麻婆豆腐 本格四川料理 土鍋
筑紫樓で人気の麻婆豆腐。熱々の土鍋で提供され、山椒の香りが食欲をそそります。

蟹チャーハンと玉子スープ:何度でも食べたい、黄金の組み合わせ

こちらも定番の「蟹チャーハン」。パラパラに炒められたご飯に、蟹の旨味がしっかりと染み込んでいます。卵、ネギ、そして蟹肉というシンプルな具材ながら、そのバランスが絶妙。付け合わせの玉子スープも、優しい塩加減で、チャーハンの味を一層引き立ててくれます。この組み合わせは、いつ訪れても必ず頼んでしまうほどのお気に入りです。

筑紫樓 蟹チャーハン 海鮮チャーハン 玉子スープ
筑紫樓の蟹チャーハン。パラパラの炒飯に蟹の旨味が凝縮されています。玉子スープ付き。

海老のマヨネーズソース:初体験の感動的な美味しさ

メインのフカヒレの姿煮の前に、もう一品、初めていただく「海老のマヨネーズソース」が現れました。大ぶりの海老はプリプリとした食感が楽しめるのはもちろんのこと、驚いたのは特製のマヨネーズソース。クリーミーでコクがありながらも、ほんのりとした甘みと酸味が絶妙なバランスで、今まで味わったことのない複雑で奥深い美味しさです。レタスと一緒にいただくと、後味もさっぱり。これは新たな発見でした。

筑紫樓 海老マヨ 海老のマヨネーズソース レタス
筑紫樓の一品料理、海老のマヨネーズソース和え。プリプリの海老と特製マヨネーズソースが人気。

ついに主役登場!とろける食感のフカヒレ姿煮

そして、いよいよ本日の主役、「フカヒレの姿煮」が運ばれてきました。その堂々たる姿に、思わずゴクリと喉が鳴ります。艶やかなフカヒレが、見るからに濃厚そうな醤油ベースの餡に包まれています。お皿の下には蝋燭が灯され、スープが冷めないようにという心遣いが嬉しいですね。

筑紫樓 ランチ フカヒレ姿煮 高級中華
筑紫樓のランチセットのメイン、フカヒレの姿煮。とろけるような食感と濃厚なスープが絶品。

店員さんによると、フカヒレ自体にはほとんど味がなく、お店の味付けによってその風味が大きく変わるのだそうです。筑紫樓フカヒレは、丁寧に下処理され、鶏や豚、金華ハムなどから取ったであろう上質なスープでじっくりと煮込まれているのでしょう。一口含むと、とろけるような、それでいて繊維一本一本の存在感も感じられる絶妙な食感。濃厚で深みのあるスープがフカヒレにたっぷりと絡みつき、口の中で至福の味わいが広がります。

お好みで黒酢をどうぞ、とのこと。少し垂らしてみると、これがまた素晴らしい。黒酢の芳醇な香りと酸味が、スープのコクをさらに引き立て、味わいに奥行きを与えてくれます。まさに珠玉の逸品。コラーゲンもたっぷり摂れて、身体の中から満たされていくような感覚でした。

至福のランチを締めくくる、滑らか杏仁豆腐

数々の美味しい料理を堪能し、幸福感に包まれていると、デザートの「杏仁豆腐」が運ばれてきました。滑らかな舌触りと、上品で優しい甘さが特徴です。濃厚ながらも後味はさっぱりとしていて、食後の口を爽やかにしてくれます。ちょこんと乗せられたクコの実が良いアクセント。最後の最後まで、筑紫樓のこだわりを感じられるデザートでした。

筑紫樓 ランチ 杏仁豆腐 中華デザート クコの実
筑紫樓のランチセットのデザート、杏仁豆腐。滑らかな舌触りと上品な甘さが食後にぴったり。

心満たされるおもてなしと、再訪を誓う美味しさ

筑紫樓のスタッフの方々は、皆さん物静かで、それでいて細やかな気配りを忘れません。料理について質問すると丁寧に答えてくださり、シェアの際もスムーズに対応していただきました。このようなホスピタリティの高さも、このお店が長年愛され続ける理由の一つなのでしょう。

初めてフカヒレの姿煮をいただきましたが、そのとろけるような食感と濃厚なスープは、まさに絶品。もちろん、以前からいただいているフカヒレそばも、濃厚なスープに心を奪われること間違いなしなので、初めて訪れる方にはまずそちらもおすすめです。

「また、来ます。ご馳走様でした」。心の中でそう呟き、満足感いっぱいで筑紫樓を後にしました。東京駅直結の丸の内ビルディング5階というアクセスの良さも魅力。東京駅丸の内エリアにお越しの際は、ぜひ立ち寄ってみて欲しい名店です。丸の内には他にも素晴らしいレストランがたくさんあるので、これからもどんどんご紹介していきたいと思います。

それではまた、次の街角でお会いしましょう。CityNomixでした。

訪問した場所:
筑紫樓 丸の内店
〒100-6305 東京都千代田区丸の内2丁目4−1 丸の内ビルディング 5F
公式サイト: http://www.tsukushiro.co.jp/

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