やあ、PhotomoのCityNomixだ。毎日スマホの画面ばかり眺めて、フリック入力で言葉を済ませていないかな?たまにはデジタルな日常から少し離れて、インクの匂いや紙の手触りを感じてみたくなること、あるよね。
透き通るような青空が広がった冬の午後。ダウンジャケットを着込んでピリッとした冷たい空気の中、僕は東京・蔵前の街を歩いていた。そこで偶然吸い込まれたのが、「たのしく、書く人。カキモリ」という小さな看板が掲げられた文具店だ。

少しだけ開かれた木枠のドアの向こうからは、真新しい紙の匂いがふわりと漂ってきた。デジタル全盛の時代に、あえて手書きの温もりを求めて人が集まる場所。今回は、僕がこの蔵前の「カキモリ」で体験した、最高にワクワクするオーダーノート作りの一部始終をお届けしよう。
モルタルとガラスが交差する、蔵前の秘密基地
お店の前に立つと、無骨なモルタルの外壁と大きなガラス窓が目を引く。硬質なインダストリアルな佇まいなのに、不思議と手書きの柔らかな温もりを感じるんだ。

外の冷気とは裏腹に、店内からはホカホカとした温度感が伝わってくる。ダウンやコートに身を包んだ大人たちが、真剣な眼差しで紙やペンと向き合っている姿。半分は海外からのお客さんで、英語や韓国語が飛び交っている。最初は皆コソコソ話しているのに、次第にノート作りの沼にハマって熱を帯びていくのが分かるんだ。

上品な明朝体で記された案内板には、1階がオーダーノート、2階がオーダーインクのアトリエ「ink stand」とある。思い立ったその日にふらりと立ち寄り、自分だけの一冊を仕立てられる気軽さが嬉しいね。
カキモリのオーダーノート作り:4つのステップで広がる無限の宇宙
さあ、いよいよオーダーノート作りだ。使い込まれた深いブラウンのカウンターには、ノートの「つくりかた」が端正なフォントで並んでいる。

黒い台紙に手書き文字が躍る案内帳をめくると、「組み合わせは無限大」の文字が。まるで自分だけの洋服をテーラーであつらえるような、贅沢な時間のはじまりだ。

① かたちをえらぶ:想像力のキャンバスを決める
まずはノートのサイズ選びから。B5かB6か、タテかヨコか。たったこれだけのことなのに、真剣に悩んでしまう。

用途や日々の気分を想像しながら、五感を頼りに自分のための道具を設計していく。デジタルな効率を捨てて、あえて悩む時間を楽しむのがカキモリ流だ。
② 紙をえらぶ:手触りとインクの相性を探る
次に待っているのが、この体験のハイライトとも言える「紙選び」だ。棚一面に並ぶ無数の紙束を前にすると、誰もが目を輝かせるはずだ。

【ここがポイント】店内で僕の心を一番震わせたのは、この「紙の標本箱」のようなディスプレイだ。「滑らかさ」や「インクの滲み」といったマニアックな指標で紙がマッピングされている。

ただの白い紙が、それぞれ異なる表情を持つ生きた素材だと実感できる。下段には誰かの手書きのスケッチや読書感想文がピン留めされていて、ペンの沈み込む感覚が伝わってくるようだ。

表紙の素材も豊富で、しっとりとした姫路レザーから、ポップなパターンのものまで目移りしてしまう。

端正なヘリンボーンの床に立つと、新しい紙の少し埃っぽいけれど落ち着く匂いに包まれる。この空間にいるだけで幸せな気分になる。

「フールス紙」「バンクペーパー」「ノイエグレー」。魔法の呪文のような紙の名前を唱えながら、直感と指先だけで紙を重ねていく。

③ 注文する:リング、留め具、そして箔押しの魔法
中紙が決まったら、次はパーツ選びだ。リングの色、留め具の形。どれを組み合わせるかで、ノートの表情はガラリと変わる。

さらに特別感を演出するのが「箔押し」のオプションだ。10文字の制限の中で、何を刻むか。Cool Goldの凛とした輝きか、空押しの奥ゆかしさか。

④ できあがり:待つ時間すら愛おしい
すべてのパーツを選び終えたら、あとは職人さんに託すだけ。完成を待つ時間もまた、豊かな想像の余白だ。

いざ製本!ガチャンと響く手仕事の音
工房のデスクには、無骨な金属製の製本機が鎮座している。ひんやりとした鉄の質感が、手作業の熱気を際立たせている。

重たいレバーを押し込む瞬間、バラバラだった紙片が「一冊のノート」へと姿を変える。傷だらけのカッターマットや散らばる金具の風景に、手仕事への愛着がこみ上げてくる。

完成した「相棒」との対面。街歩きがもっと楽しくなる
そしてついに、僕だけのノートが完成した。選んだのは、深い森を思わせるダークグリーンのシボ革の表紙。右下には誇らしげに「CityNomix」の型押しを入れてもらった。

指先でなぞるとしっとりと吸い付くような感触。光の加減で浮かび上がるエンボス加工に、思わずニヤリとしてしまう。

中身には、端正な白抜きフォントの2026年カレンダーを挟み込んだ。まっさらな紙面を前に、新しい予定や街で見つけた発見をどう書き込もうかと想像が膨らむ。

実はあまりの楽しさに、B5とB6の両方を作ってしまったんだ。もう一冊は、ビタミンカラーの鮮烈なオレンジのポケットを仕込んだアクティブな仕様に。

革製のペンホルダーも取り付けて、自分仕様に育てていく楽しさを満喫している。これなら太軸の万年筆もしっかりホールドできる。

他の人が作ったノートのサンプルも見せてもらったけれど、どれも個性的だ。黒地に白い線が走るアーティスティックな一冊や、

80年代のポップなメンフィス・デザインを彷彿とさせるキャンバス地のノートなど、見ているだけでクリエイティビティが刺激される。

中には、マットな黒い表紙にアクリルガッシュでボトルを描いた手作業の熱量を感じるものも。


インクの匂いと街の記憶を綴じる
ノートが完成したら、次は中身だ。例えば、街で見つけた美味しい朝食をまとめたスクラップブックなんて最高じゃないか。

左ページを黒、右ページをクラフト紙にして、素材の違いを楽しむのもおすすめだ。

そして、ノートが少しずつ膨らんでいく喜び。街の熱気やインクの匂いが地層のように重なっていくんだ。

ノートを新調したら、やっぱりペンも欲しくなる。金、銀、白のゲルインクボールペンで、特別なメッセージをしたためるのも素敵だ。

カキモリをもっと楽しむための補足情報
カキモリ オンラインで楽しむ方法
蔵前まで足を運べない人でも大丈夫。カキモリ オンラインストアでは、オーダーノートのキットやオリジナル文具を購入できる。自宅にいながら、ゆっくりとカスタマイズの時間を楽しめるのは嬉しいポイントだ。
カキモリ オーダーノート 値段の目安
気になるカキモリのオーダーノートの値段だけれど、選ぶ表紙や中紙、パーツによって変動する。おおよそ2,000円〜4,000円程度で作れることが多い。箔押しなどのオプションを追加すると少し上がるけれど、自分だけの一冊が手に入る体験価値を考えれば、絶対に納得のプライスだよ。
カキモリ アクセスと蔵前・最寄り駅からの道のり
カキモリへのアクセスは、都営浅草線の蔵前駅から徒歩数分。おしゃれなカフェや雑貨店が立ち並ぶエリアなので、街歩きを楽しみながら向かうのがおすすめだ。
カキモリ 店舗と予約について
週末のカキモリ店舗はかなり混み合う。特にオーダーノートは休日の場合「ご予約制」となることが多いので、事前に公式サイトで予約状況をチェックしてから訪れるのが確実だ。
カキモリ インク・インクスタンドで自分だけの色を
ノートを待つ間、スタッフさんに「インクも自分で創れるんですよ」と悪魔の囁きを受けた。2階のインクスタンドでは、予約制でオリジナルインクを調合できるらしい。愛犬の瞳の色をインクにするなんてロマンチックすぎる!今回は時間がなくて見送ったけれど、その場で次の予約を入れてしまった。この体験はまた別の記事で紹介するからお楽しみに。
東京のカスタマイズ文具と蔵前街歩きの魅力
東京でカスタマイズ文具を探すなら、やはり蔵前は外せない。古い倉庫をリノベーションしたお店が多く、モノづくりへのリスペクトが街全体に溢れている。カキモリを起点にした蔵前街歩きは、最高の週末の過ごし方だ。
万年筆 インク 作り方と手書きを楽しむ贅沢
万年筆のインクの作り方を学び、自分だけのノートに最初の線を引く。効率が優先される現代において、手書きを楽しむことは最高の贅沢だ。カリカリという音や紙の匂いに、心がスッと整っていくのを感じるはずだ。
箔押しで自分だけのノートに仕上げる
カキモリの箔押しサービスは、ノートに命を吹き込む最終仕上げ。名前や座右の銘など、たった10文字に思いを込める時間がたまらない。当日持ち帰りもできるし、じっくり預けて待つ時間もまた一興だ。
さあ、君もスマホをポケットにしまって、蔵前のカキモリへ行ってみないか?きっと、書くことの楽しさを思い出させてくれる、最高の相棒に出会えるはずだ。
公式サイト:http://www.kakimori.com/
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