【ホテル セント ジョージ ヘルシンキ宿泊記】北欧デザインの真髄に触れる、おしゃれな部屋と忘れられない体験ブログ

予期せぬ旅程変更が生んだ、最高の出会い「ホテル セント ジョージ ヘルシンキ」

旅というものは、時に計画通りに進まないからこそ、記憶に残る風景に出会わせてくれる。私、CityNomixのヘルシンキ滞在も、まさにそんな予期せぬ展開から始まりました。前回の記事『ヘルシンキのサウナ部屋付きホテル決定版!ラップランドホテルズ・ブレヴァルディ宿泊記で究極の癒やしを』でも触れましたが、帰国便のFinnairからJALへの変更に伴い、ヘルシンキでの滞在が一日延びることに。その偶然が、私を以前から心惹かれていた一軒のホテルへと導いてくれました。それが、今回ご紹介するホテル セント ジョージ ヘルシンキ(Hotel St. George Helsinki)です。

このホテルは、ヘルシンキを旅する前から私のウィッシュリストにありました。特に、その朝食ビュッフェの評判はかねがね耳にしており、いつかはこの洗練された空間で朝の光を浴びてみたい、と。そんな憧れのホテルに、思いがけず宿泊する機会が巡ってきたのです。デジタルマーケターとしての常で、すぐにMarriott Bonvoyのアプリを開き予約。ゴールドエリート会員の特典であるレイトチェックアウトにも快く応じてくれ、旅の不確定要素が一つ、確かな喜びに変わった瞬間でした。

ヘルシンキ・ヴァンター国際空港からUberに乗り込み、市街地へ。車窓を流れる北欧の街並みに心を躍らせながら、目的地の旧教会公園の向かいに佇む、壮麗な建物に到着しました。クリームイエローのファサードが、夏の柔らかな陽光を浴びて優しく輝いています。1840年代に建てられたという歴史の重厚感と、モダンなデザインが見事に調和したその姿は、これから始まる滞在への期待を静かに、しかし力強く高めてくれるものでした。

ヘルシンキの石畳の通りにあるセントジョージベーカリーのテラス席。木製のフェンスで囲まれた席で、人々が談笑しながらくつろいでいる。
ホテル・セント・ジョージ・ヘルシンキ併設のベーカリー、気持ちのいいテラス席

エントランスを抜けると、そこはまるでアートギャラリーのような空間。ロビーは2階にあるとのことで、デザイン性の高いエレベーターに乗り込みます。重厚な扉が開き、現れたフロントは、ミニマルながらも温かみのあるウッドと柔らかな照明で満たされていました。パスポートを提示し、名前を告げる。チェックインはスムーズに進みましたが、ここで一つ、以前宿泊したラップランドホテルズでは求められなかったデポジットの請求がありました。これは備品の故障や請求漏れに備えるための一般的な手続き。ホテルによって方針が異なる点は、旅のTipsとして覚えておくと良いかもしれません。

ホテル セント ジョージ ヘルシンキの客室へ:廊下から始まる空間の物語

フロントから再びエレベーターで客室フロアへ。大小二つのエレベーターがあり、その選択さえも一つの体験のように感じられます。スタッフからは、予約制のプールとサウナの案内も受けましたが、今回はわずか一日の滞在。チェックインからチェックアウトまでの限られた時間では、その魅力を堪能するには至らず、次回の楽しみとすることにしました。朝食の時間もこの時に予約。席の確保のためには事前の予約が確実とのこと。旅のプランニングにおいて、こうした細やかな配慮が心地よい時間を作り出すのです。

そして、いよいよ部屋の扉を開ける時が来ました。カードキーをかざし、重厚なドアを押し開けると、私の目の前に広がったのは…なんと、「廊下」でした。

ヘリンボーン張りのフローリングが続く上品な廊下。右側にはラタンを使った扉のクローゼットが並び、左側の水色の壁にはモダンな照明が灯っている。
部屋に入るとすぐに広がる、美しい廊下

部屋に入ると広がる、おしゃれな廊下という贅沢

文字通り、部屋の入口からベッドルームまで続く、独立した廊下があるのです。実際にはテレビボードを兼ねた壁で巧みに空間が仕切られているのですが、この「廊下」というワンクッションが、プライベートな空間への期待感をドラマチックに演出します。ヘリンボーン張りの美しいフローリングが奥へと誘い、右側にはラタンをあしらった上品なクローゼットが並ぶ。この空間のおかげで、大きなスーツケースを広げても居住スペースが雑然とすることがありません。これは、デザイン性だけでなく、旅人のリアルな動線を深く理解した、実用的な美学と言えるでしょう。この最初のサプライズに、私の心はすっかり掴まれてしまいました。

北欧インテリアの神髄を体感する、ホテル セント ジョージ ヘルシンキの部屋

廊下を抜けた先に広がるのは、まさに北欧デザインの理想郷でした。落ち着いたパステルグリーンの壁、足触りの良い木の床、そして空間全体を優しく包み込む柔らかな間接照明。すべてが完璧な調和を保ち、旅の疲れをそっと解きほぐしてくれます。窓から差し込むヘルシンキの光が、室内の穏やかな色彩をさらに引き立てていました。

パステルグリーンの壁が特徴的な、広々としたホテルの客室。ツインベッド2台とエキストラベッド1台が設置されている。
旅の疲れを癒す、おしゃれな北欧インテリアの部屋
ペールブルーの壁の部屋に設置された白い作り付けのテレビキャビネット。キャビネットにはテレビが収められ、右側にはヘリンボーンの床の廊下と、その奥にあるバスルームへの入り口が見える。
メッシュ扉がアクセントの作り付けテレビキャビネット

ブログで伝えたい、心地よさを追求した北欧インテリアの部屋

今回の滞在ではエキストラベッドを追加してもらいましたが、それでもなお、部屋は広々としていました。ツインベッドは清潔そのもので、上質なリネンが心地よい眠りを約束してくれます。部屋の隅に置かれたオレンジ色の椅子やラグが、空間に温かみのあるアクセントを加えており、その色彩感覚には思わずため息が漏れるほど。まさに「おしゃれ」という言葉がぴったりの空間ですが、それは決して表面的なものではありません。計算され尽くした配置、素材の選択、光の採り入れ方。すべてが「心地よく過ごす」という一点のためにデザインされているのです。このホテル セント ジョージ ヘルシンキ部屋は、ただ泊まる場所ではなく、北欧のライフスタイルそのものを体験する場所でした。

サルミアッキの洗礼:忘れられないフィンランドの味

テーブルの上には、ウェルカムスイーツとしてチョコレートが置かれていました。長旅の疲れを癒す甘いもてなしに心を和ませ、一つ口に放り込んだ瞬間…衝撃が走りました。そう、それはフィンランド名物「サルミアッキ」入りのチョコレートだったのです。「世界一まずい飴」とも称される、あの独特の風味。アンモニア臭にも似た香りと塩辛さが口いっぱいに広がり、歯にまとわりつきます。残念ながら、私たちの口には合わず、慌てて歯磨きをするという事態に。これもまた、忘れられない旅の思い出。CityNomixの誠実な情報提供として、ここにご報告させていただきます。フィンランドからの手荒い歓迎、これもまた一興です。

デザインと機能美が融合したバスルーム

旅先でホテルの質を判断する上で、私が特に重視するのがバスルームです。その点において、ホテル セント ジョージ ヘルシンキは期待を遥かに超えるものでした。

イッタラのグラスが輝く、洗練された洗面スペース

ベージュの石材で統一されたバスルームは、明るく、高級感に満ちています。大きな鏡が空間にさらなる広がりを与え、清潔感にあふれていました。そして、洗面台に置かれたアメニティの中に、ひときわ目を引く存在が。それは、フィンランドを代表するデザインブランド「イッタラ」のグラスでした。何気なく置かれた日常品にこそ、その国の美意識は宿る。この美しいグラスで水を飲むという行為一つひとつが、特別な体験へと昇華されます。これぞ、デザインホテルならではの喜びです。

ベージュを基調としたモダンで高級感のあるバスルーム。白い洗面台の上にはスタイリッシュなグラスが置かれ、壁には大きな鏡とガラス張りのシャワールームがある。
洗面台もとてもスタイリッシュ。置かれているグラスはフィンランドのブランド、イッタラのものでした。

光溢れるシャワールームと清潔な空間

ベージュのタイルで統一されたモダンなバスルーム。ガラス張りのシャワールームと壁掛け式のトイレが設置されている。
広々として清潔感のあるシャワールームとトイレ

ガラス張りのシャワールームは広々としており、使い勝手も抜群。そして特筆すべきは、バスルームに窓が設けられていたこと。中庭に面しているためプライバシーは保たれつつ、外からの自然光がたっぷりと降り注ぎます。私が滞在した夏は、夜遅くまで空が明るい白夜の季節。その幻想的な光の中で浴びるシャワーは、格別の心地よさでした。トイレも最新式で、どこを見ても非の打ち所がないほど清潔に保たれており、心からリラックスできる時間を過ごすことができました。

【まとめ】ホテル セント ジョージ ヘルシンキでの忘れられない宿泊記と口コミ

予期せぬフライト変更から始まった、ホテル セント ジョージ ヘルシンキでの一泊。それは、偶然がもたらしてくれた、最高の贈り物でした。歴史とモダンが融合した美しい建築、細部にまでこだわり抜かれた北欧インテリアの部屋、そしてイッタラのグラスに象徴されるフィンランドのデザインマインド。そのすべてが、私のヘルシンキでの滞在を忘れられないものにしてくれました。サルミアッキの衝撃さえも、今では愛おしい思い出です。

ヘルシンキでおしゃれなホテルを探しているなら、デザインや快適さ、そして特別な体験を求める旅人にとって、ここは間違いなく最高の選択肢の一つです。このブログ記事が、あなたの次の旅のきっかけとなれば、これほど嬉しいことはありません。

ホテル セント ジョージ ヘルシンキ (Hotel St. George Helsinki)
公式サイト: https://www.stgeorgehelsinki.com/
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