かつて「事始めの街」として金融の中心地であった日本橋兜町。無機質なビルが立ち並ぶビジネス街という印象は、ここ数年で劇的に変化しました。古い建築の記憶を留めながら、感度の高いショップやレストランが集まるカルチャーの街へ。その象徴とも言えるのが、1952年築の元銀行をリノベーションした複合施設「Bank」です。
デジタルマーケティングの仕事柄、情報の海を泳ぎ続ける平日を終え、週末は自分の感覚を取り戻すために街を歩きます。今回私が足を運んだのは、そのBankの地下、かつて大金庫があった場所に広がるカフェ&バー「Coin 日本橋」です。重厚な扉の向こうにある、静謐で美しい時間の流れをレポートします。
元銀行の記憶を宿す、コンクリートと植物の空間

「Bank」の重厚なエントランスをくぐり、階段を降りて地下へ向かいます。そこには、地上とは異なる静けさが漂っていました。「coin」という店名は、ここが銀行であった歴史に由来しているのでしょう。
店内に入ると、まず目に飛び込んでくるのは、むき出しのコンクリートと温かみのあるインテリアの対比です。元々の建物の構造体である荒々しいコンクリートの天井には、整然と並ぶ木のルーバーと、無数に吊り下げられたドライフラワーが装飾されています。
スポットライトが落とす陰影が、空間に深みを与えています。かつて金庫室や待合室として使われていた場所特有の閉塞感はなく、むしろその「囲われている感じ」が心地よい隠れ家のような安心感を生み出しています。モノトーンでミニマルな世界観を好むPhotomo読者の皆様にも、きっと響く美学がここにあります。
週末の午後のティータイム、テーブルの風景

席に着き、少し遅めのティータイムを楽しむことにしました。切り株のような質感の木製テーブルは、触れると木の温もりが指先に伝わってきます。オーダーしたのは、コーヒーとハーブティー、そして2種類のケーキです。
「coin」は、ビストロやベーカリーを併設する「Bank」の一部。そのため、提供されるスイーツやドリンクのクオリティも折り紙付きです。運ばれてきたトレーの上には、洗練された食器とともに、見た目にも美しいスイーツが並びます。この光景だけで、平日の疲れが解けていくようです。
ちなみに、ここで味わえるパンの一部は、1階にある「Bakery Bank」のもの。もし気に入ったら、帰りに立ち寄ってテイクアウトするのもおすすめです。特にクロワッサンやサワードウは絶品で、以前の記事でも詳しく紹介しています。
▼Bakery Bankの詳細レビューはこちら
https://photomo.blog/bakery-bank-nihonbashi-kabutocho-review/
スパイス香る、しっとり濃厚なバナナブレッド

まずいただいたのは、厚切りのバナナブレッドです。フォークを入れると、その密度としっとりとした質感が伝わってきます。口に運べば、バナナの濃厚な甘みと共に、ふわりと広がるシナモンの香り。スパイスの使い方が絶妙で、単なる甘いケーキではなく、大人の味わいに仕上がっています。
たっぷりと添えられた生クリームは甘さ控えめで、軽やかな口当たり。濃厚なケーキとのバランスが計算されており、コーヒーとの相性も抜群でした。
見た目も美しいアイシングケーキ

もう一品は、白いアイシングがたっぷりとかかったパウンドケーキ。ぽってりとしたアイシングのフォルムが愛らしく、食べるのが惜しくなるほどです。ナイフを入れると、中はしっとりとした生地で、中心にはクリームの層、底にはチョコチップのようなアクセントが見え隠れします。
アイシングのシャリッとした食感と、生地の滑らかさのコントラストが楽しい一品。こちらはハーブティーと一緒にいただきましたが、柑橘系の爽やかな香りが引き立ち、優雅なひとときを演出してくれました。
兜町「Bank」を楽しみ尽くす、食の回遊体験
「coin」でのカフェタイムは至福の時間ですが、せっかく日本橋兜町まで来たのなら、同じビル「Bank」内の他の店舗や、近隣の系列店も巡ってみてはいかがでしょうか。
もし、しっかりとした食事を楽しみたいなら、1階の「Bistro yen」がおすすめです。元銀行員の食堂だった場所を改装した空間で、クラシックながらも革新的な料理を楽しめます。以前ランチでいただいたアンコウのパスタは忘れられない味でした。
▼Bistro yen ランチ・ディナーのレポートを読む
https://photomo.blog/bistro-yen-tokyo-lunch-review/
また、フレッシュなフルーツを使ったデザートなら、徒歩すぐの「Patisserie ease」へ。さらに、チョコレート好きなら「Teal」も見逃せません。このエリア一帯が、まさに食とデザインのミュージアムのようになっています。
▼Patisserie ease 完全ガイドはこちら
https://photomo.blog/patisserie-ease-kabutocho-complete-guide/
▼Tealのスイーツ・アイスクリーム詳細はこちら
https://photomo.blog/teal-nihonbashi-kabutocho-sweets-ice-cream/
訪問前に知っておきたい「coin」の基本情報
最後に、これから訪れる方のために、検索されることの多いポイントを中心に情報を整理しました。実用的なガイドとしてお役立てください。
Coin 日本橋 予約
週末のカフェタイムは特に人気があり、満席になることもしばしばです。現在のところ、カフェ利用での予約可否については時期や時間帯によって変動する可能性があるため、確実な情報は公式Instagramや予約サイト等で確認することをお勧めします。特に夜のバータイム利用を検討されている方は、事前の確認がベターです。並んででも入る価値のある空間ですが、時間に余裕を持って訪れるのが良いでしょう。
Coin 日本橋 カフェ
「Coin 日本橋 カフェ」として検索されることが多いこのお店ですが、単なる喫茶店ではありません。キャンドルの灯りや照明設計にこだわった空間は、読書をしたり、静かに思索に耽ったりするのに最適です。賑やかなお喋りよりも、空間そのものを味わうような過ごし方が似合います。Wi-Fiなどの設備情報は現地で確認が必要ですが、PCを開いて仕事をするよりは、デジタルデトックスをしたくなるような雰囲気です。
日本橋 coin メニュー
メニューは季節によって変わりますが、今回紹介したバナナブレッドやパウンドケーキなどの焼き菓子に加え、こだわりのコーヒー、ハーブティー、そして夜にはクラフトジンやワインなどのアルコールメニューも充実しています。昼はパティスリーのケーキと共にティータイム、夜はバーとして、二つの顔を楽しめるのが魅力です。
Coin 日本橋 アクセス
アクセスは非常に良好です。最寄りは東京メトロ「茅場町駅」。兜町方面の出口から徒歩数分で到着します。「日本橋駅」からも徒歩圏内です。古い銀行建築の外観が目印の「Bank」という建物を探してください。入り口を入ってすぐの階段を降りた地下1階がcoinです。
Bank coin 日本橋
「Bank coin 日本橋」は、施設全体の名称「Bank」と店名「coin」が組み合わさって検索されるキーワードです。この建物全体が、かつての銀行という文脈を再解釈して作られており、1階のベーカリー「bank」、ビストロ「yen」、そして地下の「coin」と、すべてがお金にまつわるネーミングで統一されているのもウィットに富んでいます。
Coin 茅場町
住所的には日本橋兜町ですが、最寄り駅としては「Coin 茅場町」と認識している方も多いでしょう。茅場町エリアは証券の街としての歴史が色濃いですが、こうしたリノベーション施設の登場により、若い世代やクリエイターが集まるエリアへと変貌を遂げています。coinはその象徴的なスポットの一つです。
Coffee bar Shop coin メニュー
「Coffee bar Shop coin」という表記も見かけますが、その名の通り、コーヒーショップであり、バーでもあり、ショップとしての要素も兼ね備えています。メニューには、こだわりの食器や雑貨が並ぶこともあり、ライフスタイル全体を提案する姿勢が感じられます。ドリンク一杯の価格は安くはありませんが、この空間体験を含めれば十分に納得できる価格設定です。
Coin カフェ
「Coin カフェ」としての利用は、日常の喧騒から離れたい時に最適です。地下にあるため、外の光や音が遮断され、独自の時間が流れています。友人と訪れるのも良いですが、個人的には一人で訪れて、空間と味覚に集中する時間を過ごすことを強くお勧めします。
日本橋兜町「coin」。そこは、過去と現在、重厚さと軽やかさが交差する、唯一無二の場所でした。ぜひ、あなた自身の足で訪れ、その空気を肌で感じてみてください。
Official site : https://linktr.ee/bank.kabutocho
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