【ロンドン美食体験】駅舎で食す30日間熟成ステーキ!Booking Office 1869での至福のディナー

ロンドンの街が夕闇に包まれる頃、旅の終わりの寂しさと、まだ見ぬ体験への期待が入り混じる独特の感情が胸を去来します。CityNomixです。今回のロンドン滞在も、デジタルマーケティングの仕事と現地のカルチャー探求のバランスを取りながら、非常に濃密な時間を過ごすことができました。

 

特に今日は、音楽ファンとしての聖地巡礼を果たした記念すべき日。Flashback RecordsでOasisの貴重なUKオリジナルCreation盤、『Whatever』と『Shakermaker』を手に入れたのですから(詳しくはこちらの記事をご覧ください)。レコードの重みをリュックに感じながら、ロンドンバスに揺られて帰路につきました。

 

バスの窓から流れるロンドンの夜景を眺めていると、ふと強烈な空腹感に襲われました。時計を見れば20時。ちょうど良い時間です。しかし、旅の最終夜にレストランを探して街を彷徨うのは避けたいところ。スマートに、かつ最高に美味しいもので締めくくりたい。

 

私の滞在先であるSt. Pancras London Autograph Collection(宿泊記はこちら)には、そんな私の願いを完璧に叶えてくれる場所があります。それが、今回ご紹介するレストラン、Booking Office 1869です。

 

Booking Office 1869:歴史とモダンが交錯する駅舎レストラン

 

セント・パンクラス駅直結、かつてのチケット売り場(Booking Office)を改装して作られたこのレストランは、一歩足を踏み入れるとその空間の力に圧倒されます。ヴィクトリア朝時代のゴシック建築の重厚さを残しつつ、現代的なデザインが見事に融合したインテリア。高い天井、ドラマチックな照明、そして活気あふれる音。ここは単なる食事の場所ではなく、ロンドンの歴史と現在地を体感できる劇場のような空間です。

 

ホテルに到着後、すぐに席の空き状況を確認しました。幸運なことに、一人だったため待ち時間なしでスムーズに入店。案内されたのは、店内の雰囲気を存分に味わえる特等席のような場所でした。一人旅のダイニングにおけるこの「入りやすさ」も、旅行者にとっては重要なポイントです。

 

迷わず選んだ「30日間熟成リブアイステーキ」

 

さて、メニューを開く前から心に決めていたことがありました。「ロンドン最後の夜は、肉を食らう」。イギリスの食文化において、ステーキやローストビーフは特別な位置を占めています。Booking Office 1869のメニューの中でも一際輝いて見えたのが、30日間熟成されたリブアイステーキです。

 

熟成肉(ドライエイジング)は、時間をかけることで肉の酵素がタンパク質を分解し、旨味成分であるアミノ酸が増加します。同時に水分が抜けることで味が凝縮され、独特のナッツのような香りを纏います。旅の疲れを癒し、明日への活力を養うにはこれ以上の選択肢はありません。

 

迷うことなくリブアイステーキをオーダー。もちろん、喉を潤すためのビールも忘れずに。スタッフの対応も非常にスマートで、混雑しているにも関わらず、心地よいスピード感でサービスが提供されます。

 

実食:五感を刺激するステーキ体験

 

ビールを一口飲み、その冷たさと苦味が喉を通り過ぎた頃、主役がテーブルに運ばれてきました。

白い皿に盛られた30日間熟成リブアイステーキ、金属製カップ入りのフライドポテト、ソース、およびビールのグラス
30日間熟成リブアイステーキと山盛りのフライドポテト、そして冷えたビール

見てください、この堂々たる佇まい。白いプレートの上には、香ばしく焼き上げられたリブアイステーキ。その上にはフレッシュなハーブとスライスオニオンが添えられ、食欲をそそる香りが漂ってきます。サイドには銀色のカップから溢れんばかりのフライドポテト。そして、小さなポットに入ったソース。

 

計算し尽くされた焼き加減と塩加減

 

まずはステーキをそのまま一口。ナイフを入れた瞬間、その柔らかさに驚かされます。「テンダー&ジューシー」という言葉がこれほど似合う肉があるでしょうか。焼き加減はミディアムでお願いしましたが、中心部は美しいロゼ色を保ち、肉汁が閉じ込められています。

 

テーブルに塩と胡椒が見当たらなかったのですが、口に運んでその理由がわかりました。下味が完璧なのです。肉本来の旨味を引き立てる絶妙な塩加減。噛むほどに熟成肉特有の深みのある味わいが口いっぱいに広がります。これぞ、ロンドンで食べるべきステーキの真骨頂です。

 

衝撃のペアリング:魔法のようなキノコソース

 

そして、特筆すべきはこのソースです。見た目は濃厚なブラウンソースですが、ステーキにつけて口にした瞬間、衝撃が走りました。

 

「美味い…!」

 

思わず心の中で叫んでしまうほどの美味しさ。ベースはキノコ(マッシュルーム)でしょうか。非常に濃厚でコクがあり、クリーミーでありながら土の香りを感じさせるアーシーな風味が、肉の脂の甘みと複雑に絡み合います。これまで世界各地でステーキを食べてきましたが、これほどまでに肉との相性が良く、互いを高め合うソースには出会ったことがありません。

 

もはや、このソースを味わうためにステーキを食べていると言っても過言ではないほど。ソースをたっぷりと絡めた肉を頬張り、ビールで流し込む。至福のループが止まりません。

 

名脇役、フライドポテトの誘惑

 

付け合わせのポテトもまた、レベルが高い一品でした。外側はカリッと香ばしく、中はホクホクとした食感。イギリスといえばフィッシュ&チップスが有名ですが、このレストランのフライドポテト(チップス)は、メインディッシュに負けない存在感を放っています。残ったソースをポテトにつけて食べるのもまた、背徳的な美味しさでした。

 

当初はボリュームに圧倒され「食べきれるか?」と不安になりましたが、気づけばお皿は空っぽ。ポテトまで完食していました。それほどまでに、飽きさせない魅力的なディナーだったのです。

 

セントパンクラス駅周辺のレストラン事情

 

Booking Office 1869は自信を持っておすすめできるレストランですが、このエリアには他にも注目すべきスポットがあります。読者の皆さんの選択肢を広げるために、いくつかの情報をシェアしておきましょう。

 

Coal Office Restaurant

 

もしあなたが中東料理やモダンなデザインに興味があるなら、Coal Office Restaurantも素晴らしい選択肢です。ここは有名なデザイナー、トム・ディクソンのスタジオと、シェフのアサフ・グラニットがコラボレーションしたレストラン。キングスクロスのCoal Drops Yardに位置し、インダストリアルな空間で独創的な料理を楽しめます。Booking Office 1869が「クラシック&モダン」なら、Coal Officeは「アヴァンギャルド&スタイリッシュ」。気分に合わせて使い分けるのがCityNomix流です。

 

The hansom menu

 

また、同じセント・パンクラス・ルネッサンス・ホテル内には、The Hansomというラウンジもあります。ここのメニュー(The hansom menu)は、洗練されたアフタヌーンティーや軽食、カクテルが中心。ステーキほどガッツリではなく、到着直後や出発前の優雅な時間を過ごしたい場合には最適です。かつてタクシー(ハンサムキャブ)が出入りしていた場所を改装した空間は、歴史の面影を感じさせます。

 

まとめ:Booking Office 1869での体験価値

 

ロンドン最後の夜をBooking Office 1869で過ごしたことは、大正解でした。単に空腹を満たすだけでなく、空間、サービス、そして圧倒的な味のクオリティが、旅の思い出をより鮮やかなものにしてくれました。

 

おすすめポイントのまとめ:

  • 歴史的な空間美:駅舎を改装したドラマチックなインテリアは必見。
  • 30日間熟成リブアイステーキ:肉の旨味と完璧な焼き加減、そして魔法のようなキノコソースは食べる価値あり。
  • 利便性:セント・パンクラス駅直結、ホテル内という立地は、旅行者にとって最強のメリット。
  • 一人でも快適:ソロダイニングでも居心地の良い雰囲気とサービス。

 

お腹も心も満たされ、私は部屋へと戻ります。明日は早朝からポルトガルのリスボンへ。Web Summit 2025への参加が待っています。ロンドン、また必ず戻ってきます。美味しいステーキと素晴らしい音楽がある限り。

 

もしロンドンでレストラン選びに迷ったら、ぜひBooking Office 1869へ足を運んでみてください。きっと、あなたにとっても特別な体験になるはずです。

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