ロンドンで探す、アディダスとオアシスの邂逅。SOHO旗艦店で見つけた日本未発売コラボアイテム

予定外の余白が生んだ、ソーホーへの誘い

イギリス南東部の海辺の街、マーゲイト(Margate)での一日。Stussyの限定アイテムを求める旅は、思いのほか早く終わりを告げた。予定ではもう少し街を深く探索するはずだったが、手にした戦利品と共にロンドンへ戻る列車に揺られていると、午後の時間がぽっかりと空いていることに気づく。荷物をホテルに置き、さて、どうしたものか。こんな時、僕の足は自然とソーホー(SOHO)へと向かう。

オックスフォード・ストリート駅の喧騒に降り立つ。馴染みのレコードショップ、インディペンデントなブランドが軒を連ねるこのエリアは、僕にとって定期的に巡回(パトロール)すべき場所だ。Sister Ray、Reckless Records、Phonica Recordsで未知の音源を探し、End.で最新のストリートウェアをチェックする。しかし、今日の最初の目的地は決まっていた。アディダス オリジナルス ロンドン SOHO店。ファッションとカルチャーが交差するカーナビーストリートに佇む、あの店だ。

カーナビーストリートの夜に輝く、三つ葉のシンボル

リバティ百貨店の壮麗なチューダー様式の建物を目印に進み、その裏手へと回り込む。夕暮れ時のロンドンは、すでに街の灯りが優しく人々を照らし始めていた。そして、見慣れたレンガ造りの建物が、紫色のライトアップとイルミネーションで幻想的に浮かび上がっているのが見えた。夜のこの店を訪れるのは、もしかしたら初めてかもしれない。

夜のロンドン、カーナビーストリートにあるアディダス・オリジナルス旗艦店の外観。レンガ造りの建物がイルミネーションと紫色のライトで照らされている様子をローアングルで撮影した写真。
夜のカーナビーストリートに輝く、アディダス・オリジナルス旗艦店。

昨年はここで、ミニマルなデザインが美しい「サンバ DECON」を手に入れた。その時もSPEZIAL(スペツィアル)の魅力的なカラーに後ろ髪を引かれたが、結局はサンバだけを選んだ。今年もまた、SPEZIALの新作がリリースされた直後。リアム・ギャラガーがツアーで同コレクションのバッグを使っていたという噂を耳にしていただけに、期待は高まる。音楽とファッション、その蜜月関係を体現するようなアイテムとの出会いを求めて、僕はガラスのドアを押した。

リアムの影と、SPEZIALコレクションの現在地

店内に足を踏み入れると、インダストリアルな雰囲気が迎えてくれる。コンクリートの床、むき出しの天井。その空間の奥に、目当てのSPEZIAL 25AWコレクションが鎮座していた。壁にディスプレイされたスニーカー、ガラスケースに収められたウェア。一つ一つに宿る無骨ながらも洗練された世界観に引き込まれる。

インダストリアルなデザインのアパレルショップの店内。コンクリートの床、むき出しの天井、棚に陳列されたスニーカー、ガラスケース、ラックにかけられた洋服、そして奥の壁には青いネオンサインが見える。
adidas Spezial 25AWコレクションが並ぶインダストリアルな空間

しかし、いくら探しても、リアムが持っていたとされるバッグは見当たらない。そもそも、あれは今回の新作だったのだろうか?記憶の不確かさを少し呪いつつ、僕はもう一つの目的へと意識を切り替えた。伝説的ブリットポップバンド、Oasis(オアシス)とのコラボレーションは、まだ残っているだろうか。

2階で見つけた、ささやかな希望の光

期待と不安を胸に2階へ上がると、その一角に探し求めていたアイテムたちがひっそりと並んでいた。正直に言えば、もっと大々的な展開を期待していた。しかし、そこに並んでいたのは、僕の落胆を吹き飛ばすほどの「宝物」だった。

アディダス オリジナルス ストアの店内。窓際に青いネオンのトレフォイルロゴが飾られ、白い台の上にはOasisとのコラボレーションTシャツなどの商品が陳列されている。
お目当てだったOasisとのコラボアイテム。見つけられたのはこの一枚だけでした。

まず目に飛び込んできたのは、日本では展開されなかった赤色のリンガーTシャツ。白地に鮮やかな赤のスリーストライプスとロゴが映える。そして、同じく日本未発売のグレーのスウェット。どちらも、ファンならば見逃せない逸品だ。

白い棚の上に置かれた、アディダスとオアシスのコラボレーションTシャツ。白地に赤のアクセントカラーで、胸には両ブランドのロゴがあしらわれている。
アディダスとオアシスのコラボTシャツ。この赤色は日本では未発売だったので、かなりレアな一枚です。

水色のゲームシャツも存在したが、残念ながら「LONDON」といった都市名の表記はなく、少し物足りなさを感じてしまう。それでも、この場所で、このタイミングで出会えたことに意味がある。アーセナルのレトロなユニフォームが隣でクールな存在感を放っているのも、フットボールカルチャーが根付くこの国らしい光景だ。

棚の上に置かれた、アディダスとオアシスのコラボレーションによる水色のポロシャツ。胸には大きなOasisのロゴと、アディダスのトレフォイルロゴが入った円形のエンブレムがある。
アディダスとオアシスのコラボレーションジャージ。アイコニックなバンドロゴが目を引く一枚。
木のハンガーラックに、アーセナルのユニフォームやTシャツ、ジャージなどのアパレルが並んでいる店内。
アーセナルのアパレルコレクション。レトロなデザインがかっこいい。

オアシス アディダス 海外での出会い

今回の訪問で確信したのは、オアシスとアディダスのコラボレーションアイテムを探すなら、やはり本場イギリス、特にロンドンのような旗艦店を訪れる価値があるということだ。日本の公式オンラインストアや店舗では早々に完売したり、そもそも入荷しなかったりするアイテムが、ひっそりと眠っている可能性がある。特に、今回見つけたグレーのスウェットや赤のTシャツは、まさに「オアシス アディダス 海外」で探す醍醐味を体現していた。

オアシス アディダス いつまで続く?販売期間の考察

オアシス アディダス いつまで」という疑問は、多くのファンが抱くだろう。こうした限定コラボレーションは、通常、特定のシーズンやキャンペーン期間のみの販売となる。2025年11月時点でまだ在庫があったということは、発売からある程度の期間が経過していることを示唆する。しかし、それは同時に、いつ販売終了になってもおかしくない状況だということだ。もし迷っているなら、見つけた時が買い時。それが鉄則だろう。

オアシス アディダス サイズ感についての考察

実際に商品を手に取ってみた印象だが、「オアシス アディダス サイズ感」は、アディダスの他のアパレルラインと比較して、ややリラックスしたフィット感のように感じられた。特にスウェットは、現代的なオーバーサイズのシルエット。Tシャツやジャージは、モデルによってタイトなものから標準的なものまで様々だ。可能であれば試着するのがベストだが、オンラインで購入する場合は、手持ちのアディダス製品のサイズを基準に、モデルのコンセプト(例:90年代風、オーセンティックなど)を考慮して選ぶのが賢明だろう。

アディダス オアシス スニーカーはあったのか?

ファンとして最も期待していた「アディダス オアシス スニーカー」だが、残念ながら今回の訪問では見つけることができなかった。過去には名作Gazelle(ガゼル)をベースにしたコラボモデルなどが存在したが、現在、店内で展開されている様子はなかった。しかし、1階のスニーカーウォールは圧巻で、特にSL72の豊富なカラーバリエーションは一見の価値がある。コラボスニーカーはなくとも、アディダスの歴史と現在を感じられる空間だ。

Adidas Oasis コラボアイテムを探せる店舗

日本国内での入手が困難な今、「Adidas Oasis 店舗」を探すなら、ロンドンのSOHO旗艦店は最有力候補の一つと言える。もちろん在庫は流動的だが、グローバルなフラッグシップストアだからこそ、他店では見られないアイテムに出会える確率が高い。ロンドンを訪れる際は、ぜひ旅のプランに組み込んでほしい。

オアシス アディダス コラボの本質

この「オアシス アディダス コラボ」は、単なるブランドとバンドの協業ではない。リアム・ギャラガーが長年アディダスを愛用し、テラスカルチャー(サポーターファッション)のアイコンであり続けた歴史そのものが背景にある。彼らの音楽、スタイル、そしてアティチュードが、アディダスの持つオーセンティックな魅力と共鳴し合う。だからこそ、我々はこれほどまでに心を揺さぶられるのだ。

Adidas Oasis 2025年秋冬コレクションのリアル

僕が訪れた2025年11月は、まさに「Adidas Oasis 2025」秋冬コレクションが展開されている時期だった。品揃えは決して多くはなかったが、日本未発売モデルを実際に手に取ることができたのは大きな収穫だ。価格はグレーのスウェットで70ポンド(約14,000円)。決して安くはないが、その希少性を考えれば十分に価値のある投資だろう。

白い台の上に置かれた、アディダスとオアシスのコラボレーションによるグレーの長袖スウェット。胸にはトレフォイルロゴとoasisのパッチがあしらわれている。
adidasとOasisのコラボスウェット。このグレーは日本未発売モデルです。
折り畳まれたグレーのアディダスとOasisのコラボスウェットシャツ。70ポンドの値札が付いている。
アディダス x Oasis コラボスウェット

オアシス アディダス ジャージの実物レビュー

水色の「オアシス アディダス ジャージ」は、ジャカード織りの生地感が特徴的で、胸の大きなOasisロゴと「THE BAND WITH THE 3 STRIPES」というエンブレムが誇らしげだった。フットボールシャツのスタイルを踏襲しつつ、音楽へのリスペクトが込められたデザインは、スタジアムでもライブハウスでも主役になれる一枚だ。

スニーカーとスケートカルチャーが交わる2階の空間

Oasisコラボの余韻に浸りながら、さらに店の奥へと進む。この店の2階は、定期的に内容が変わる展示スペースになっている。今回はスケートボードコレクションのポップアップが開催されていた。ヘリンボーン柄の床にモダンな什器が映える洗練された空間だ。

アディダスストアの展示スペースの内部。ヘリンボーン柄の床の店内に、スケートボードコレクションのアパレルやスニーカーが陳列され、天井からは水色のネオンサインが店内を照らしている。
アディダスストアの2階は、スケートコレクションの展示スペースになっていました。

壁には最新のスニーカーとアパレルがアートのように並べられ、ブランドの世界観を深く体験できる。普段あまり目にしないユニークなデザインも多く、物欲が刺激される。手前のコーデュロイジャケットは特に魅力的だったが…マーゲイトのStussyでの散財を思い出し、ぐっと堪える。これもまた、旅のリアルだ。

衣料品店の店内。手前には白いコーデュロイジャケットがディスプレイされ、奥には青と白のトラックスーツが並んだハンガーラックが見える。床はヘリンボーン柄のフローリング。
あまり見かけないデザインが多くて気になる空間。

ふと視線を移すと、珍しいステッカーの自動販売機が設置されていた。こういう遊び心に弱い。買おうと心に決めたはずなのに、店を出る頃にはすっかり忘れてしまっていた。次回の訪問でリベンジを誓う、小さな心残りだ。

アディダスストアの店内。ヘリンボーン柄のフローリングの空間に、スニーカーが飾られた白い棚とベンチ、ステッカーの自動販売機が置かれている。
ヘリンボーンの床が印象的なアディダスストア。右側には珍しいステッカーの自動販売機も。買い忘れたのが心残りです。

まとめ:ロンドンSOHOでカルチャーの交差点に立つ

期待していたリアムのバッグやOasisコラボの豊富なラインナップには出会えなかった。しかし、日本未発売のアイテムを発見し、SPEZIALの新作に触れ、この店が持つ独自の空気を再び吸い込めたことは、大きな収穫だった。ここは単なるショップではない。音楽、ファッション、スポーツ、アートが混ざり合う、ロンドンのカルチャーを体現する場所なのだ。

もしあなたがアディダスやOasisのファンで、ロンドンを訪れる機会があるなら、ぜひこのAdidas Originals London SOHO店に足を運んでみてほしい。たとえお目当てのものがなくとも、きっと何か新しい発見やインスピレーションを与えてくれるはずだ。そして、僕のようにステッカーを買い忘れるという、次への宿題を見つけるのも悪くない。

アクセスと店舗情報

Adidas Originals Flagship Store London

所在地: 15 Foubert’s Pl, Carnaby, London W1F 7QB イギリス

アクセス: London UndergroundのOxford Circus駅またはPiccadilly Circus駅から徒歩約5〜7分。Carnaby Streetエリアにあります。

公式サイト: adidas UK

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