CityNomixです。デジタルマーケティングの世界で数字と向き合う日々を送る傍ら、週末はこうして街の「熱」を肌で感じるために歩き回っています。今回は、音楽好きなら誰もが知る聖地、タワーレコード渋谷店へ足を運びました。
目的はシンプル。世界中を熱狂の渦に巻き込んでいる「Oasis(オアシス)再結成」のムーブメントを、東京のど真ん中でどう体感できるのかを確認すること。そして、あわよくば記念に1枚、彼らの名盤をアナログレコードで手に入れようという淡い期待を抱いていました。
しかし、そこで待っていたのは、私の甘い想定を粉々に打ち砕く「バブル」の現実でした。今回は、2026年2月の渋谷で目撃した、驚愕のヴィンテージ価格と、変わりゆく音楽メディアの価値、そして打ちひしがれた私を救ってくれそうな「新しい予感」について、ありのままの体験を綴ります。

Oasis再結成の熱狂、そしてレコードコーナーでの絶望
2026年2月13日、曇り空の渋谷。スクランブル交差点を抜け、タワーレコード渋谷店に到着すると、まず目に飛び込んできたのはリアムとノエルの巨大なビジュアルでした。伝説の兄弟が並ぶ姿は、長年のファンとしては感慨深いものがあります。「ついにこの時が来たか」と胸を躍らせながら、私は意気揚々と6階のアナログレコードコーナーへ向かいました。
店内は、国内外の音楽ファンで賑わっています。特にOasisのコーナーは人だかりができており、再結成がいかに大きなインパクトを与えているかが分かります。私は「掘り出し物」を探すべく、エサ箱(レコード棚)に指を走らせました。
「Definitely Maybe」が5万円超え? 目を疑うプライスタグ
指が止まったのは、彼らのデビューアルバム『Definitely Maybe』のUKオリジナル盤。ジャケットの四隅を確認し、盤質をチェックしようとスリーブを引き上げた瞬間、緑色のプライスタグに書かれた数字に息を呑みました。

「¥52,800」
一瞬、見間違いかと思いました。しかし、何度見ても5万2千800円。確かにUKオリジナル盤(2LP)は貴重ですが、数年前まではもう少し手が届く価格だったはずです。円安の影響もあるでしょうが、間違いなく「再結成バブル」が相場を押し上げています。
気を取り直して、セカンドアルバム『(What’s The Story) Morning Glory?』を探します。これならタマ数も多いはず……と思いきや。

こちらも同じく¥52,800。もはや笑うしかありません。90年代のブリットポップ・アンセムは、今や高級ヴィンテージ・ワインのような扱いを受けているのです。oasis レコードの市場価値は、ファンの熱量に比例して天井知らずの状態になっています。
シングル盤ですら諭吉が飛ぶ現実
「アルバムが無理ならシングルだ」と、私は戦略を変更しました。名曲『Whatever』の12インチシングル。あの青空と草原のジャケットは、部屋に飾るだけでも絵になります。

しかし、その希望もすぐに打ち砕かれました。価格は¥24,200。シングル盤に2万円オーバー。気軽に「記念買い」できるレベルを遥かに超えています。

『Some Might Say』のUKオリジナル盤でも¥16,500。唯一、25周年記念のシルバー盤(再発)である『Be Here Now』が¥7,700で見つかりましたが、オリジナル盤の価格を見た後だと、これが「安い」と錯覚してしまいそうになるから不思議です。

私はそっとレコードを棚に戻しました。この価格高騰は、単なる需要と供給の話を超え、Oasisというバンドが「歴史的遺産」になったことの証明なのかもしれません。
逃げ込んだカセットテープ売場で直面した「第二の衝撃」
レコードコーナーでの敗北感を引きずりながら、私は「カセットテープならまだ安くて可愛いものが買えるだろう」という安易な考えで、カセット売り場へと移動しました。近年、Z世代を中心にカセットテープのリバイバルブームが起きていることは知っていましたが、所詮はチープさが魅力のメディアだと思っていたのです。

タワレコ渋谷のカセットコーナーは圧巻の品揃えです。木製の棚にぎっしりと並ぶテープの山。シティポップの名盤から洋楽ロックまで、掘りがいがありそうな雰囲気が漂っています。

カセットはもはや「資産」である
しかし、ここでも現実は甘くありませんでした。Oasisの『(What’s The Story) Morning Glory?』のカセットテープ(UK盤)を手に取ってみると……。


¥19,800。プラスチックのケースに入った磁気テープが、約2万円です。さらに驚いたのは、グランジの金字塔、Nirvanaの『Nevermind』。


US盤カセットで¥17,600。あのアイコニックな赤ちゃんのジャケットは、カセットサイズになっても強烈な存在感を放っていますが、価格も強烈です。
そして極めつけは、Smashing Pumpkinsの『Mellon Collie And The Infinite Sadness』。EU盤の2本組仕様です。


価格はなんと¥33,000。もはや高級ブランドの小物のような扱いです。カセットテープは「手軽でノスタルジックな雑貨」という枠を超え、コレクターズアイテムとしての確固たる地位、そして資産価値を築いていました。
あまりの高騰ぶりに眩暈がしましたが、ふと隣を見ると、人気ドラマ『ストレンジャー・シングス』のサントラカセット(新品・再発)が並んでいました。

価格は¥2,690〜¥3,890。この数字を見て、心底ホッとした自分がいました。今の私には、このあたりの「楽しむためのカセット」がお似合いのようです。
打ちひしがれた私を救う、2月28日の「新しい予感」
レコードもカセットも予算オーバー。手ぶらで帰ることになりそうな私でしたが、店を出ようとしたその時、あるポスターが目に留まりました。

「TOWER RECORDS BEER SHIBUYA 2026.2.28 OPEN」
なんと、タワレコ渋谷店内に本格的なクラフトビールバーがオープンするというのです。ポスターには、スタイリッシュな12個のタップが並ぶカウンターのイメージ図が。音楽を聴きながら、こだわりのクラフトビールを味わえる空間……これは期待しかありません。
オープンは来週、2月末。今回は高嶺の花となったレコードには手が届きませんでしたが、このバーがオープンしたら、美味しいIPAを片手に「いつかあの5万円のOasisを買ってやる」と誓いを立てるのも悪くないかもしれません。音楽とビール、この最高の組み合わせが渋谷のど真ん中で楽しめるようになるのは、私たち音楽ファンにとって大きな救いです。
これからOasisのアナログ盤を狙うあなたへ:知っておくべきこと
今回の体験から、oasis レコードを取り巻く現状と、購入を検討している方へのアドバイスをまとめました。
Oasis レコード 30周年記念盤の選択肢
オリジナル盤の価格高騰は凄まじいですが、Oasisはデビュー30周年を記念したリマスター盤や限定カラーヴァイナルを積極的にリリースしています。これらは音質も向上しており、価格も数千円〜1万円程度と現実的です。「コレクション」ではなく「聴くこと」が目的なら、30周年記念盤などの現行プレスを狙うのが賢明です。
OASIS レコード 中古市場の動向と買取
現在の中古市場は、間違いなく「売り手市場」です。もし手元に90年代当時のOASIS レコードがあるなら、買取価格は過去最高レベルに達している可能性があります。逆に購入する場合は、再結成ツアーが終了し、熱狂が少し落ち着くのを待つのも一つの戦略です。しかし、名盤の価値が下がることは考えにくいため、出会った時が買い時であることもまた真実です。
名曲ごとのレコード事情
- Oasis Morning Glory レコード: 最も人気が高く、価格も高騰しやすいタイトル。オリジナル盤は5万円前後を覚悟する必要があります。
- OASIS Whatever レコード: アルバム未収録曲であり、12インチシングルの人気は絶大。ジャケットのアートワーク人気も相まって、2万円超えが常態化しています。
- Oasis Time Flies レコード: ベスト盤『Time Flies… 1994–2009』のアナログBOXは、全盛期の楽曲を一気に網羅できるため、こちらも非常に高値で取引されています。
まとめ:それでも私たちは渋谷へ向かう
5万円のレコードと3万円のカセットテープ。今回のタワレコ訪問は、円安と再結成バブルという厳しい現実を突きつけられる結果となりました。しかし、棚に並ぶ「Definitely Maybe」のオリジナル盤を見たときのときめきや、大量のカセットテープに囲まれた時のワクワク感は、ネットショッピングでは決して味わえない「体験」です。
そして何より、2月28日には新しいクラフトビールバーという楽しみも待っています。渋谷タワレコは、単に音楽ソフトを売る場所から、音楽にまつわるカルチャーや時間を楽しむ場所へと進化し続けています。次は、ビールの泡越しに、また違った景色が見えることを期待して。
Photomoでは、こうした街のリアルな変化とカルチャーの最前線を、これからも発信し続けていきます。次回はビールバーのレポートでお会いしましょう。
公式サイト:https://towershibuya.jp/
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