【ヘルシンキ究極のランチ体験】マリメッコ社員食堂「Maritori」完全ガイド

デザインの聖地で味わう、最高のローカルフード体験。マリメッコ社員食堂への旅路

ヘルシンキの街を歩いていると、空の色、建物のライン、人々の纏う空気、そのすべてが洗練されたデザインの一部であるかのように感じられます。デジタルマーケティングというロジカルな世界に身を置く私、CityNomixにとって、この街は感覚を解放し、新たなインスピレーションを与えてくれる特別な場所。そして、今回の旅のハイライトの一つが、フィンランドを象徴するデザインハウス、Marimekko本社を訪れることでした。

多くの人がMarimekko本社と聞いて思い浮かべるのは、おそらく併設されたアウトレットショップでしょう。もちろん、それも大きな目的の一つ。しかし、私の心を捉えて離さなかったのは、もう一つの存在。それは、社員のための食堂でありながら、私たち一般の訪問者にもその扉を開いてくれるレストラン「Maritori」です。

ここは単なる食事場所ではありません。Marimekkoのクリエイティビティが生まれる場所の心臓部で、社員たちと同じ空気を吸い、同じものを食べる。それは、ブランドのフィロソフィーを胃袋で感じる、という最高に贅沢な体験に他なりません。

そして、私がこの旅でMaritoriを訪れる日を「木曜日」に定めたのには、明確な理由がありました。公式サイトのメニューを事前にチェックし、この日のデザートが、私の愛してやまない「フィニッシュパンケーキ(Pannukakku)」であることを突き止めていたのです。計画は完璧。期待に胸を膨らませ、私はヘルットニエミ(Herttoniemi)地区へと向かう地下鉄に乗り込みました。

ミニマルなエントランスの先に広がる食のワンダーランド。マリメッコ社員食堂「Maritori」への誘い

ヘルシンキ中央駅から地下鉄でおよそ15分。ヘルットニエミ駅に降り立つと、都心とは少し違う、穏やかでローカルな空気が流れています。ここからMarimekko本社までは、徒歩で約10分ほどの道のり。Google Mapを頼りに歩みを進めると、やがてシンプルながらも存在感を放つモダンなビルが見えてきます。

マリメッコ本社ビルの入口にあるロゴサイン
マリメッコ本社ビル入口の様子。ブランドロゴが輝いています。

ガラス張りのエントランスの上に輝く「marimekko」のシルバーのロゴ。これこそが、世界中のファンを魅了するデザインが生まれる場所。一歩足を踏み入れると、そこはもうMarimekkoの世界。左手にはアウトレット、そして右手奥に、目的のレストラン「Maritori」はありました。

maritori 予約不要!ランチビュッフェのシステムを徹底解説

Maritoriの魅力は、予約なしで気軽に立ち寄れること。平日のランチタイムには、社員の方々に混じって、私たちのような旅行者や地元のファンが思い思いに食事を楽しんでいます。入口に立つと、まず目に飛び込んでくるのが、温かみのある手書きのメニューボードと、洗練されたデジタルサイネージです。

モダンなカフェに置かれた2つの木製フレームのチョークボード。左にはフィンランド語と英語で「席へご案内しますのでお待ちください」と手書きの案内が書かれ、下部には白い花柄のイラスト。右には手書きのランチメニューがあり、本日のスープ、メイン料理、デザートが記載されている。
手書きの文字と可愛いイラストが目を引く、カフェのランチメニューと案内板。

手書きのボードには、その日のランチメニューが可愛らしいイラストと共に記されています。一方で、デジタルサイネージでは、価格やアレルギー情報などがフィンランド語と英語で詳細に表示されており、非常に分かりやすい。このアナログとデジタルの融合が、なんとも現代のフィンランドらしいと感じます。

maritoriのデジタルランチメニュー。日替わりスープ、メイン、デザート、アレルギー情報が記載されています。
maritoriレストランのランチメニューがデジタルサイネージで表示されています。フィンランド語と英語で詳細が書かれています。

Maritoriのシステムは至ってシンプルです。まず、入口のレジでランチの料金を支払います。フルランチか、スープとサラダのランチかを選び、人数を伝えて会計を済ませましょう。支払いが終わると、あとは自由。好きな席を確保し、ビュッフェ台へと向かうだけです。

この「先に席を確保する」というのが、混雑時でもスムーズに食事を始めるためのちょっとしたコツ。特に窓際のソファ席は人気が高いので、会計を済ませたら、まずは荷物を置いて場所をキープすることをおすすめします。

窓から木々が見えるソファ席に、マリメッコのクッションとロゴ入りバッグ。
やっと確保できた窓際のソファ席!マリメッコのクッションとバッグに囲まれて、ゆったりとした時間を楽しめそうです。

幸運にも、私は白樺の木々が優しく揺れる大きな窓際のソファ席を確保することができました。ウニッコ柄のクッションに身を預け、これから始まる美食体験に心を躍らせます。

マリトリ ビュッフェの彩り豊かな世界

席を確保し、いよいよビュッフェ台へ。Maritoriのビュッフェは、その種類の豊富さとクオリティの高さに定評があります。まず驚かされるのが、サラダバーの充実ぶりです。

新鮮な葉物野菜はもちろん、キュウリやトマト、ローストされたカリフラワー、ポテトサラダ、キヌアのサラダなど、色とりどりのデリがずらりと並びます。どれも素材の味が生かされた、シンプルながらも奥深い味わい。ついついお皿に山盛りにしたくなるのをぐっと堪え、バランスを考えながら盛り付けていきます。

ビュッフェテーブルに並べられた、新鮮なグリーンサラダと様々な料理。
新鮮なグリーンサラダをはじめ、様々な料理が並ぶビュッフェライン。取り放題の野菜でヘルシーな食事が楽しめます。

パンの種類も豊富です。香ばしいバゲットやベーグルがバスケットに盛られており、好きなだけ取ることができます。これもまた、北欧の食文化の豊かさを感じさせてくれるポイントです。

様々なサラダ、デリ、焼きたてのパンが並ぶビュッフェ形式のサラダバー
新鮮な葉物野菜、色とりどりのデリ、香ばしい焼きたてのパンが楽しめる、魅力的なビュッフェの光景。

そして、ホットミールのカウンターへ。この日は、メインディッシュとして「テキサスチリ」と「フェタとズッキーニのパスタ」の2種類が用意されていました。私は迷わず両方を少しずついただくことに。カウンターで希望を伝えると、スタッフの方が温かい料理をお皿に盛り付けてくれます。

ビュッフェというとセルフサービスのイメージが強いですが、このようにホットミールをサーブしてくれるスタイルは、料理を最高の状態で提供したいというレストランの心意気を感じさせます。

ビュッフェで選んだ、チキンサラダ、トマトソースパスタ、スープが乗ったランチトレイ。
ビュッフェで選んだ彩り豊かなランチ。チキンサラダ、トマトソースパスタ、そして温かいスープで大満足!

私が選んだプレートは、彩りも豊かで、見ているだけで幸せな気持ちになります。エンドウ豆の優しい味わいのスープ、スパイシーなチリ、フェタチーズの塩気がアクセントになったパスタ、そして新鮮な野菜たち。どれもが丁寧に作られており、社員食堂のレベルを遥かに超えています。これが日常的に食べられるMarimekkoの社員の方々が、少し羨ましくなりました。

マリメッコ風の食器に盛られた、牛肉のカレーライス、チキンと野菜のサラダ、パン、スイカ、ポタージュスープ、苺ソースのチーズケーキ、コーヒーが揃ったランチトレイ。
ボリューム満点!メインのカレーライスに加えて、サラダ、スープ、デザートまで付いた大満足のランチプレートです。マリメッコ風の食器も可愛い!

ちなみに、別の日に訪れた友人はカレーをチョイスしたそうです。こちらも非常に美味しかったとのこと。日によって変わるメニューも、再訪の楽しみの一つですね。

木曜日のハイライト!夢にまで見たフィニッシュパンケーキとの対面

さて、美味しいメインディッシュを堪能した後は、いよいよこの日の最大の目的、フィニッシュパンケーキ(Pannukakku)の時間です。デザートコーナーに向かうと、そこには夢のような光景が広がっていました。

フィンランドのパンケーキが山盛りのビュッフェテーブル。ジャムとクリーム、取り皿と花が並んでいます。
焼きたてフィニッシュパンケーキが食べ放題!甘酸っぱいジャムとふわふわクリームを添えて、贅沢な朝食をお楽しみください。

大きなプラッターに山と積まれた、黄金色のパンケーキ。その隣には、真っ赤なベリージャムと、ふわふわのホイップクリームがたっぷりと用意されています。そして、驚くべきことに、このパンケーキも食べ放題なのです。

私は逸る気持ちを抑え、一枚のパンケーキをお皿に取り、ジャムとクリームを添えました。オーブンでじっくり焼き上げられたフィニッシュパンケーキは、日本のホットケーキとは異なり、もちもちとした食感と卵の豊かな風味が特徴です。素朴ながらも、忘れられない味わい。

白い皿に盛られたフィンランドのパンケーキ、いちごジャム、ホイップクリーム
今日のデザートは、甘酸っぱいいちごジャムとホイップクリームを添えたフィンランドのパンケーキでした。

甘酸っぱいベリージャムとミルキーなクリームが、その優しい甘さを引き立てます。一口、また一口と、至福の時間が過ぎていきました。このパンケーキを食べるためだけに、木曜日にMaritoriを訪れる価値は十分にあります。いや、むしろ、このためにヘルシンキへの航空券を予約する価値すらある、とさえ思えるほどでした。

マリメッコ社員食堂に関するQ&A:旅の計画を完璧にするために

Maritoriでの素晴らしい体験を、これからヘルシンキを訪れる皆さんにもぜひ味わってほしい。そんな思いから、旅の計画に役立つ実践的な情報をQ&A形式でまとめました。

マリメッコ 社員食堂 メニューの確認方法

Maritoriのランチメニューは週替わりで、公式サイトで事前に確認することができます。フィンランド語と英語で表記されているので安心です。「Pannukakku」(パンケーキ)や「Lohikeitto」(サーモンスープ)など、お目当てのフィンランド料理が登場する日を狙って訪問計画を立てるのがおすすめです。

Maritori公式サイトはこちら

マリメッコ 社員食堂 おかわりは自由?

はい、Maritoriはビュッフェ形式なので、サラダ、パン、スープ、そしてデザートはおかわり自由です。ホットミール(メインディッシュ)も、常識の範囲内であればおかわり可能ですが、まずはスタッフに確認してみると良いでしょう。特に、フィニッシュパンケーキが食べ放題なのは、甘いもの好きにはたまらない魅力です。

マリメッコ本社 行き方とアクセス

Marimekko本社への最も簡単なアクセス方法は、ヘルシンキ中央駅から地下鉄を利用することです。M1(Vuosaari行き)またはM2(Mellunmäki行き)に乗り、「Herttoniemi」駅で下車します。駅からは徒歩約10分です。駅の出口を出たら、人の流れに沿って大きな通り(Itäväylä)を渡り、工業地帯のようなエリアへと進みます。少し分かりにくいかもしれませんが、Google Mapを使えば迷うことはないでしょう。

 Google Map:

マリメッコ本社 土日の営業は?

残念ながら、レストラン「Maritori」と本社併設のアウトレットは、基本的に平日のみの営業です。訪問を計画する際は、必ず営業日と営業時間(特にランチタイム)を公式サイトで確認してください。週末にヘルシンキに滞在する場合は、市内のMarimekkoストアや他のレストランを楽しみましょう。

マリメッコ 本社 アウトレットでのショッピング

Maritoriでのランチの前後に、ぜひ立ち寄りたいのが併設のマリメッコ 本社 アウトレットです。ここでは、過去のシーズンの衣類やファブリック、ホームグッズなどが割引価格で手に入ります。時には思わぬ掘り出し物に出会えることも。定番商品も一部取り扱っていますが、アウトレットならではの宝探し感が魅力です。

マリメッコ本社 限定アイテムはある?

本社アウトレットでは、限定品というよりは、生産終了した希少なアイテムや、アウトレットならではの価格で提供される商品が見つかることが多いです。限定品を求める場合は、ヘルシンキ市内のフラッグシップストアなどをチェックする方が良いかもしれません。しかし、ここでしか出会えない一点物を見つける喜びは、アウトレットならではの体験です。

マリメッコ本社 免税手続きについて

アウトレットでの購入品も、もちろん免税(タックスフリー)の対象になります。一定金額以上の買い物をした場合は、パスポートを提示して免税書類を作成してもらいましょう。手続きの詳細は、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

【関連記事】ヘルシンキのマリメッコアウトレット完全攻略ガイド!行き方から免税手続きまで

マリメッコ本社 どこにある?

改めて場所の確認です。Marimekko本社は、ヘルシンキ中心部から東に少し離れたヘルットニエミ(Herttoniemi)地区にあります。住所は「Puusepänkatu 4, 00880 Helsinki, Finland」です。公共交通機関でのアクセスが便利ですが、時間と体力に余裕があれば、レンタサイクルなどで向かうのも気持ちが良いかもしれません。

まとめ:心と体で味わう、マリメッコ社員食堂という至高の体験

Marimekko本社への訪問は、単なるショッピングや食事以上の、五感でブランドの世界観を深く味わう体験でした。クリエイティブなエネルギーに満ちた空間で、丁寧に作られた美味しいフィンランド料理をいただく。特に、目標に定めていた木曜日のフィニッシュパンケーキを食べられた時の満足感は、忘れられない思い出です。

 

ヘルシンキを訪れるなら、ぜひ旅程にマリメッコ社員食堂「Maritori」でのランチを組み込んでみてください。それは、あなたの旅をより豊かで、味わい深いものにしてくれるはずです。アウトレットでのショッピングと合わせて、デザインと食の文化に触れる、最高に「Photomo」らしい一日を過ごしてみてはいかがでしょうか。

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