【たねや 栗月下】と出会う秋。日本橋三越で手にした1日限定の月見だんご体験記

秋の訪れと「たねや 栗月下」を求めて

秋の気配が深まる10月のある午後、私は東京・日本橋の喧騒の中を歩いていました。目的はただ一つ、老舗和菓子店「たねや」の秋の銘菓を手に入れるため。デジタルマーケティングという喧騒の世界に身を置く私、CityNomixにとって、季節の移ろいを五感で感じさせてくれる和菓子との時間は、思考をリセットし、新たなインスピレーションを得るための大切な儀式のようなものです。

私と「たねや」の出会いは、数年前に遡ります。何気なく手にした「どらやき」でした。特に、上品な甘さの白こし餡がお気に入りで、それ以来、私の和菓子探訪リストの筆頭にその名が刻まれました。その後、食べる直前に餡を詰める「ふくみ天平」の香ばしさと瑞々しさに感動し、夏には涼やかな「たねや寒天」で心を癒され、いつしか、すっかり「たねや」のファンになっていました。

そして秋。この季節に私が必ず求めるのが、蒸し羊羹の「たねや 栗月下」です。栗そのものを味わうような、どこまでも濃厚で実直なその味わいは、一年に一度の楽しみ。その栗月下を求めて、私は日本橋三越本店の地下へと足を運んだのです。

運命の出会い。1日限定の「きぬかづき」と「たねや 栗月下」

お店の前にくると、そこには凛とした空気が流れていました。ミニマルながらも温かみのある木製の看板が、訪れる人を静かに迎えてくれます。まさにPhotomoの世界観と共鳴するような、洗練された空間です。

白い壁に掛けられた和菓子店「たねや」の木製看板。白い立体的な筆文字で店名が書かれている。
ミニマルな店内に映える、たねやの美しい木製看板。

カウンターに並ぶ美しい和菓子たちに目を細めながら、お目当ての「栗月下」を探します。そして、そのすぐ隣に、私の足を完全に止める一角がありました。「本日かぎり」と書かれた赤い札。その先には、愛らしい黄色い六角形の箱がちょこんと置かれています。

黒いお盆の上に置かれた、黄色い六角形の箱に入った和菓子「きぬかづき」。本日のみ販売という赤い札と、値段が書かれた白い札が添えられている。
10月6日限定で販売されていたお月見団子「きぬかづき」。里芋をかたどった、つるんとした見た目が可愛らしい一品です。

「きぬかづき」。それが、そのお菓子の名前でした。10月6日、この日だけ販売される十五夜のお月見団子だというのです。里芋をかたどったという、つるりとしたフォルム。夜空に浮かぶ月を愛でながら、秋の実りに感謝する。そんなストーリーが込められた一期一会のお菓子に、心を鷲掴みにされました。

驚いたことに、それはショーケースに残された最後の一個でした。まるで私を待っていたかのような奇跡的な出会いに、迷わず「これもください」と声をかけていました。もちろん、本来の目的であった秋の限定品、「たねや 栗月下」も忘れずに手に取ります。

来月の楽しみも。「栗名月」の嬉しい予告

会計を待つ間、店員さんがそっと教えてくれました。「来月も、一日だけのお菓子がございますよ」。見せてくれたのは、11月2日限定で販売されるという「栗名月」の案内状。十三夜にちなんだ、こちらもまた秋らしい一品です。しかも、予約が可能とのこと。こうした細やかな心遣いと、次なる楽しみへの期待感を抱かせてくれるのも、「たねや」の魅力の一つなのでしょう。

和菓子屋のショーケースに置かれた「栗名月」という和菓子の案内状。カードには栗を乗せたお菓子の写真が印刷されており、背景には商品が並んでいる。
11月2日限定販売の和菓子「栗名月」。

自宅で味わう、秋の味覚。パッケージから始まる物語

家に帰り着き、早速テーブルの上に戦利品を並べます。まずは、衝動買いならぬ「運命買い」をした「きぬかづき」から。

幾何学模様がデザインされた鮮やかな黄色の八角形の箱。金色の帯と赤いシールが、まるで宝箱のような特別感を演出しています。これは思わず「パケ買い」してしまう魅力があります。贈答品としても、間違いなく喜ばれるでしょう。

木製のテーブルの上に置かれた、たねやの和菓子「きぬかづき」が入った黄色い八角形の箱。幾何学模様がデザインされており、金色の帯と赤い丸いシールで封がされている。
思わずパケ買い。たねやの「きぬかづき」の可愛らしいパッケージ。

そっと箱を開くと、花びらが開くように展開し、中から7匹のうさぎが顔を出しました。ぷるんとした半透明のお団子が、それぞれの仕切りに収まっている姿は、食べるのがもったいなくなるほどの愛らしさ。一口食べると、なめらかなこし餡の上品な甘さが口の中に広がり、もちもちとした生地との調和が絶妙です。これは、記憶に残る味わいでした。

明るい黄色の星形に開いた箱に、うさぎの形をした半透明のお団子が7個、個別の仕切りに入っている様子。
箱を開けると、可愛いうさぎのお団子がこんにちは!

秋の定番「たねや 栗月下」の深い味わい

そして、いよいよ真打ちの登場です。秋の風物詩、「たねや 栗月下」。力強い筆文字と龍の印が押された趣のある白い和紙のパッケージは、これから始まる味覚体験への期待を否が応でも高めます。

木製のテーブルの上に置かれた和菓子「栗月下」の白い箱。箱には黒い毛筆の文字と、龍の絵柄を含む複数の赤い印が押されている。
秋の定番、たねやの銘菓「栗月下」
木製のテーブルの上に置かれた、白い箱と中身の栗むし羊羹。羊羹は2つに分かれており、薄紙に包まれている。
箱を開けると、美味しそうな栗むし羊羹が2つ。

薄紙に丁寧に包まれた、艶やかな栗蒸し羊羹。包丁を入れると、ずっしりとした手応えが伝わってきます。栗がぎっしりと詰まっている証拠です。口に運ぶと、まず広がるのは栗本来の豊かな風味とほっくりとした甘さ。甘味料で飾られた甘さではなく、素材そのものの力が凝縮されたような、実直で深い味わいです。これは羊羹というよりも、もはや「栗そのもの」を食べている感覚に近いかもしれません。毎年これを食べないと、私の秋は始まらないのです。

【2025年版】「たねや 栗月下」購入ガイド

毎年大人気の「たねや 栗月下」。ここでは、購入を検討している方のために、気になる情報をまとめました。

たねや 栗月下はいつからいつまで?【秋限定】

「たねや 栗月下」の販売期間は、例年9月上旬から10月下旬頃までとなっています。まさに秋が深まる時期だけの限定商品です。具体的な販売開始日や終了日は年によって変動する可能性があるため、公式サイトで最新情報を確認することをおすすめします。

たねや 栗月下の値段は?

私が今回購入した2本入りのもので、おおよそ3,000円程度でした。サイズによって価格は異なりますが、その価値は十分にある逸品です。自分へのご褒美はもちろん、大切な方への贈り物にも最適です。価格についても、購入前に公式サイトや店頭でご確認ください。

たねや 栗月下の口コミと評判

私自身の口コミとしては、「これ以上の栗菓子はない」と断言できるほどです。栗の風味が非常に濃厚で、甘さも上品。しっとり、ほっくりとした食感もたまりません。SNSなどでも「毎年必ず買う」「栗好きにはたまらない」といった声が多く見られ、その人気と評価の高さがうかがえます。

たねや 栗月下はどこで買える?【店舗情報】

「たねや 栗月下」は、全国のたねや店舗で購入可能です。今回私が訪れた日本橋三越本店をはじめ、主要な百貨店には店舗が入っていることが多いです。また、高島屋などの百貨店でも取り扱いがあります。

お近くに店舗がない場合でも、公式オンラインショップを利用すれば購入できます。ただし、人気商品は売り切れることもあるため、早めのチェックがおすすめです。

たねや 日本橋三越本店へのアクセス

〒103-8001 東京都中央区日本橋室町1-4-1 日本橋三越本店 本館B1F
東京メトロ銀座線・半蔵門線「三越前」駅より徒歩1分

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オンラインでの購入と送料について

たねやの公式オンラインショップでは、便利な通販サービスが提供されています。「たねや 栗月下」もシーズン中は購入可能です。送料については、配送地域や購入金額によって異なりますので、公式サイトでご確認ください。一定金額以上の購入で送料無料になるキャンペーンが行われることもあります。

たねやの商品一覧と季節の楽しみ

たねやの魅力は「栗月下」だけではありません。今回出会った「きぬかづき」や「栗名月」のように、季節や行事に合わせて登場する限定和菓子は、訪れるたびに新しい発見と喜びを与えてくれます。公式サイトの商品一覧を眺めているだけでも、日本の四季の豊かさを感じることができるでしょう。

季節を味わう贅沢と、「たねや 栗月下」が教えてくれること

今回の日本橋での体験は、単に和菓子を買うという行為以上の、豊かな時間でした。偶然出会った一日限りの月見だんご。毎年変わらぬ美味しさで迎えてくれる栗月下。それは、忙しい日常の中で見失いがちな季節の移ろいや、一期一会の出会いの大切さを、そっと教えてくれるようでした。

歩いて、撮って、書く。Photomoが大切にしているこのプロセスを通じて、私は「たねや」が紡ぎ出す季節の物語の一片を掬い上げることができました。この記事を読んだあなたも、ぜひ次のには「たねや 栗月下」を味わってみてください。そこにはきっと、忘れられない感動が待っているはずです。

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