ANAフライングホヌ ビジネスクラス搭乗記|ハワイ最終日の朝食から空港ラウンジ、絶品機内食まで完全レポート

旅の終わりを彩る、フライングホヌへのプロローグ

常夏の楽園、ハワイでの日々が終わりを告げようとしています。肌を撫でる湿った風、遠くに聞こえる波の音、そして目に焼き付いたダイヤモンドヘッドのシルエット。旅の終わりは、いつも一抹の寂しさと、日常へと戻る安堵感が交差する不思議な感覚に包まれます。しかし、今回の帰国には、もう一つの特別な楽しみが待っていました。それは、ANAが誇る世界最大の旅客機、エアバスA380「フライングホヌ」のビジネスクラスでの空の旅です。この特別な体験が、ハワイの思い出をさらに鮮やかなものにしてくれる。そんな期待を胸に、旅の最終日が始まりました。

最後の楽園グルメ:サーフラナイで味わうハワイの朝

ハワイ最終日の朝。旅の余韻に浸りながら、私たちはワイキキビーチ沿いを歩いていました。朝の穏やかな光がダイヤモンドヘッドを優しく照らし出し、まるで一枚の絵画のような風景が広がっています。この景色を目に焼き付けるように、シャッターを切りました。

ハワイのワイキキビーチから見た朝のダイヤモンドヘッドの風景。穏やかな海に石の防波堤が伸び、遠くにホテル群、手前にはヤシの木が見える。
ハワイ最終日の朝。ワイキキビーチから望むダイヤモンドヘッド。

私たちの足が向かうのは、ここ最近のハワイ旅行で最終日の定番となりつつあるレストラン、「サーフラナイ」です。「ピンクパレス」の愛称で知られるロイヤルハワイアンホテル内にあり、ワイキキの中心部からのアクセスの良さ、そして何よりもハワイの風を肌で感じられるオープンエアの空間が魅力です。まさに、楽園での最後の食事にふさわしい場所と言えるでしょう。

席に着き、迷わず注文するのはいつもの二品。まず運ばれてきたのは、鮮やかなピンク色が目を引く名物「ピンクパレスパンケーキ」。

ハワイのレストラン「サーフラナイ」のテーブルに置かれたピンクパンケーキの皿。パンケーキの山の上にはホイップクリーム、トーストココナッツ、ミントが乗っており、皿にはポルトガルソーセージ、新鮮なベリー、バター、シロップが添えられている。
ハワイでの最後の朝食は、サーフラナイ名物のピンクパレスパンケーキ。

グアバとラズベリーが練り込まれた生地は、見た目の華やかさだけでなく、口に入れるとふわっとした食感と甘酸っぱい香りが広がります。たっぷりのホイップクリームと香ばしいトーストココナッツ、そしてサイドに添えられたジューシーなポルトガルソーセージ。この甘さと塩気のコントラストが、何度食べても飽きさせない完璧なバランスを生み出しているのです。

そして、もう一つ欠かせないのが、ヘルシーで見た目も美しいアサイーボウルです。

黒いお皿に乗った白い器に盛られた、イチゴ、ブラックベリー、ミントがトッピングされたアサイーボウル。
サーフラナイではアサイーボールも忘れずに。

フレッシュなベリーが贅沢にトッピングされたアサイーボウルは、旅で少し疲れた体を優しくリセットしてくれます。ハワイの太陽をたっぷり浴びたフルーツの自然な甘みが、心と体に染み渡りました。

サーフラナイでの朝食については、こちらの記事でさらに詳しくレポートしていますので、ぜひご覧ください。
【ハワイ朝食の決定版】サーフラナイでピンクパンケーキを。予約方法からおすすめメニューまで解説

ゲート直結!フライングホヌ搭乗前にくつろぐANAラウンジのすべて

名残惜しい朝食を終え、ホテルに戻って荷物をピックアップ。空港へはいつも通りUberを利用し、スムーズにダニエル・K・イノウエ国際空港へ到着しました。出国手続きと保安検査を済ませ、いよいよ制限エリア内へ。ここからが、フライングホヌの旅の始まりです。

ANAのラウンジは、ターミナルの少し離れた場所に位置していますが、心配は無用です。なぜなら、このラウンジは搭乗ゲートに直結しているため、出発の直前まで心ゆくまでリラックスできるからです。長い通路を歩いていくと、ハワイを象徴するホヌ(ウミガメ)のロゴが描かれた、落ち着いた雰囲気のANAラウンジのエントランスが見えてきました。

ダニエル・K・イノウエ国際空港にあるANAラウンジの入口。石調の壁に「ANA LOUNGE」のシルバーの文字と、ハワイらしいホヌ(ウミガメ)のロゴが飾られている。
ハワイ ダニエル・K・イノウエ国際空港 ANAラウンジ

一歩足を踏み入れると、そこには広々とした開放的な空間が広がっていました。大きな窓からは駐機場が一望でき、ハワイらしいタロの葉をモチーフにした天井のデザインが印象的です。多くの旅行者が、思い思いの時間を過ごしていました。

広々とした空港ラウンジの内部。葉の模様がデザインされた天井の下で、多くの人々が食事をしたり、窓の外の滑走路を眺めたりしてくつろいでいる。
ラウンジの中は広々快適です。

席を確保し、早速フードコーナーへ。私の目当ては、日本の空港ラウンジでもお馴染みのカレーライス。そして、キンキンに冷えたビールです。さらに、さっぱりとした冷やしうどんも発見し、迷わず手に取りました。旅の終わりに味わう日本の味は、格別なものがあります。

木製のテーブルに置かれたカレーライス、冷やしうどん、そしてグラスビールのセット。
空港ラウンジでの至福のひととき。カレーライス、冷やしうどん、そしてビール。

ラウンジでの思わぬサプライズ

食事を終え、搭乗前にトイレへ向かおうとしたその時、ふと一人の男性が目に留まりました。体格が良く、ハワイの日差しで健康的に日焼けしたその姿。一度見て、すぐに分かりました。タレントの長嶋一茂さんです。プライベートな時間を邪魔してはいけないと思い、そっとその場を離れました。

この出来事を連れに話したところ、なんと彼女はトイレに行く際に勇気を出して一茂さんに声をかけたとのこと。すると、非常に気さくに対応してくださり、写真撮影にも快く応じてくれたそうです。私もその流れで一緒に写真を撮っていただくことができました。(もちろん、その写真は個人的な思い出として大切に保管し、ブログへの掲載は控えます。)テレビで見る印象そのままの、とても優しく素敵な方でした。旅の最後に、思いがけない素晴らしい思い出が加わりました。

いよいよ搭乗!ANA フライングホヌ ビジネスクラスの快適な空の旅

ラウンジでの素敵なハプニングに心を躍らせながら、いよいよ搭乗の時間です。ゲートへ向かうと、そこにはオレンジ色の鮮やかな機体が待っていました。ハワイの「太陽」をイメージした3号機、「ラー」ちゃんです。偶然にも、ハワイへ来た時と同じ機体でした。なんだか不思議な縁を感じます。

空港の駐機場に停まっている、オレンジ色のウミガメがデザインされたANAのエアバスA380「フライングホヌ」。機体の前方がアップで写っており、大きな目が特徴的。青空には白い雲が浮かんでいる。
帰りもラーちゃんでした。ラーちゃんよろしくね。

機内に足を踏み入れ、指定されたビジネスクラスの座席へ。そして、驚いたことに、先ほどラウンジでお会いした長嶋一茂さんも同じビジネスクラスの、すぐ近くの席にいらっしゃいました。心の中で会釈をし、自分の席に着席。フルフラットになる快適なシートに身を委ね、離陸の時を待ちます。

天空のレストラン:ビジネスクラスの機内食

飛行機が安定飛行に入ると、お待ちかねの機内食の時間です。私は迷わず和食を選択しました。まずはアペタイザーから。豚肉のリエットが乗ったカナッペと、シーフードとフルーツの爽やかなサラダが、ビールと共に旅の疲れを癒してくれます。

白いテーブルクロスの上に置かれた、ANAの機内食。グラスに注がれたビールと、豚肉のリエットのカナッペ、シーフードとフルーツのサラダが白いお皿に盛り付けられている。
アペタイザーはビールといっしょに。

そして、メインの和食が運ばれてきました。彩り豊かに盛り付けられたお盆の上には、焼き魚を主菜に、いくらの小鉢や野菜の煮物などが並びます。中でも心に染みたのが、温かい味噌汁でした。数日ぶりに味わう日本の「だし」の優しい味わいが、体全体にじんわりと広がっていきます。これぞ日本の味。ハワイの思い出を振り返りながら、一品一品、丁寧に味わいました。

黒いお盆に並べられたANAの和食の機内食。焼き魚の主菜、いくらが乗った小鉢、煮物、味噌汁、フルーツが彩り豊かに盛り付けられている。
帰りの機内食は日本食に。味噌汁が沁みます。

もっと知りたい!ANA フライングホヌの魅力

今回の旅で、その魅力を再認識したフライングホヌ。ここで、読者の皆さんが気になるであろう情報を、私の体験も交えながらまとめてみたいと思います。

フライングホヌ スケジュール

ANAのフライングホヌは、主に成田-ホノルル線で運航されています。しかし、運航スケジュールは時期によって変動があるため、旅行を計画する際は必ずANAの公式サイトで最新の情報を確認することをおすすめします。特に繁忙期は増便されることもあるので、こまめなチェックが鍵となります。

フライングホヌ 名前

「ホヌ」とは、ハワイ語で「ウミガメ」を意味し、ハワイでは幸運を運ぶ神聖な生き物とされています。この愛らしい名前に加え、各機体にはそれぞれハワイにちなんだ愛称が付けられています。この名前の由来を知ると、より一層フライトが楽しくなりますね。

フライングホヌ 座席

フライングホヌは、ファーストクラス、ビジネスクラス、プレミアムエコノミー、エコノミークラスの4クラス構成です。今回私が利用したビジネスクラスは、全席通路側アクセス可能なスタッガードシート配列。隣席を気にすることなく、プライベートな空間でくつろげます。フルフラットにして眠れば、長時間のフライトもあっという間です。

フライングホヌ ラニ カイ ラー

現在運航しているフライングホヌは3機。それぞれ異なるカラーリングと愛称を持っています。
1号機(JA381A)は、ハワイの「空」をイメージしたブルーの「ラニ(Lani)」。
2号機(JA382A)は、ハワイの「海」をイメージしたエメラルドグリーンの「カイ(Kai)」。
3号機(JA383A)は、ハワイの「太陽」をイメージしたサンセットオレンジの「ラー(Lā)」。
今回は往復ともに「ラー」でしたが、いつか全色制覇してみたいものです。

フライングホヌ スケジュール 2025

2025年のフライングホヌの運航スケジュールについても、多くの方が関心を寄せているでしょう。具体的なスケジュールは、例年通りANAの公式サイトで発表されます。特にゴールデンウィークや夏休み、年末年始などの人気シーズンにハワイ旅行を計画している方は、早めに情報をキャッチアップすることをおすすめします。

フライングホヌ ビジネスクラス

今回の体験で改めて感じたのは、フライングホヌ ビジネスクラスの価値です。優先搭乗、ゲート直結の専用ラウンジ、プライバシーが確保された快適なシート、そしてレストランのような質の高い機内食とサービス。これら全てが、単なる移動時間を「旅のハイライト」の一つへと昇華させてくれます。特にハワイからの帰国便では、旅の疲れを癒し、スムーズに日常へ戻るための最高のリフレッシュ時間となりました 

フライングホヌ グッズ

機内販売やANAの公式オンラインストアでは、フライングホヌをモチーフにしたオリジナルグッズが多数販売されています。キーホルダーや文房具、モデルプレーンなど、旅の記念やお土産にぴったりのアイテムが見つかるはずです。私もつい、コレクションの一つに加えてしまいました。

フライングホヌ ぬいぐるみ

特に人気が高いのが、愛らしいフライングホヌのぬいぐるみです。3色それぞれのカラーがあり、その可愛らしさから子どもだけでなく大人にも大人気。機内でこのぬいぐるみを抱えている乗客を見かけることも少なくありません。搭乗の良い記念になること間違いなしです。

旅の終わりに想う、次なるフライングホヌとの再会

ラーちゃんに導かれて無事に日本へ到着。窓の外に広がる見慣れた景色に、旅の終わりを実感します。ハワイでの素晴らしい体験、そしてフライングホヌが提供してくれた快適で心躍る空の旅。そのすべてが、私の心に深く刻まれました。ハワイは何度訪れても新しい発見があり、いつも温かく迎えてくれる特別な場所です。そして、その特別な場所への旅路を、これほどまでに豊かにしてくれるフライングホヌの存在は、もはやハワイ旅行の魅力の一部と言えるでしょう。次にハワイの地を踏む時、私はどの色のホヌに会えるのでしょうか。そんなことを考えながら、次の旅への想いを馳せるのでした。Mahalo, Hawaii. また必ず、会いに来ます。

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