プロローグ:J.CREWのカタログから始まったNew Balanceへの憧憬
僕、CityNomixがNew Balanceというブランドを強く意識し始めたのは、遡ること2014年。ハワイを訪れた際に出会ったJ.CREWの別注モデルがきっかけでした。当時のJ.CREWメンズディレクターはトッド・スナイダー氏。彼の作り出すカタログの世界観がとにかく洗練されていて、そこに登場するNew Balanceのスニーカーは、僕の目に鮮烈な印象を残しました。もちろん、今日の主役はそのJ.CREWの話ではありません。これは、5年に一度だけ復刻される、New Balanceのクラフトマンシップの結晶とも言える名品、「New Balance 1300JP」をついに手に入れた、という長い長い物語の報告です。
10年、3回目の挑戦:過去の敗北と、今年こそはという決意
思い返せば、このU1300JPへの挑戦は、実に20年越し、4回目になります。2015年、そして2020年の復刻時には、抽選に応募するも、結果は「箸にも棒にもかからず」。まさにトホホな結果に終わっていました。しかし、スニーカー好き、特にNew BalanceのMade in USAモデルを愛する者として、このモデルを諦めるわけにはいきません。「今年こそは!」その一心で、私は並々ならぬ気合を入れて今回の「New Balance 1300JP 抽選」に臨むことを決意したのです。
戦略的(?)複数応募:当たったらどうする?という甘い悩み
今回の戦略は、とにかく打てる手は全て打つ、というもの。New Balance公式サイトの抽選はもちろんのこと、ドーバーストリートマーケット銀座(DSMG)、そしてユナイテッドアローズ(以下、UA)が展開する3つのブランド(ユナイテッドアローズ、ビューティ&ユース、ユナイテッドアローズ&サンズ)の抽選にもすべて応募。合計5口の応募です。「かたっぱしからいってやるわ!」と息巻いていたものの、ふと冷静になると、「もし全部当選したらどうしよう…総額約30万円…」という、らぬ狸の皮算用的な不安が頭をよぎります。X(旧Twitter)で他のNew Balanceファンの投稿を眺めていると、同じような心配をしている人がちらほら。スニーカーヘッズの皆さんは、同じ気持ちだったようですね。この時点では、もうすっかり当選した気でいました。完全に。
運命の発売日:期待と現実、そして一筋の光明
そして迎えた発売当日。朝からそわそわと当選メールを待ちますが、待てど暮らせど吉報は届きません。「むむ、これは…」公式とDSMGは、どうやら今回も縁がなかったようです。一方、「ユナイテッドアローズ New Balance 抽選」の状況は「抽選待ち」のまま。ちなみに、UAの抽選に参加するにはUAの会員登録が必須です。幸いなことに、僕はUAではそれなりに購入実績のある、いわゆる「お得意様」のはず(と自分では思っている)。「頼む、当たってくれよ!」と、UAの3つの抽選に最後の望みを託していました。
通常販売の壁:1分で消えた夢と、忍び寄る絶望感
そうこうしているうちに、New Balance公式サイトでの通常販売開始時刻がやってきました。一縷の望みをかけてアクセスし、商品ページが表示されるや否や、光の速さでカートイン!…したのも束の間、数秒後には「在庫なし」の非情な文字が。1分も経たずに完売です。「そんな早業、誰ができるん?もはやシステム的な何かでしょ?」と、半ば本気で疑ってしまうほどの瞬殺劇。途方に暮れるとは、まさにこのこと。心はすっかり折れかかっていました。
ユナイテッドアローズ、最後の砦:ジェットコースターのような当落確認
「いや、まだUAの抽選がある…!」気を取り直してUAのマイページを確認すると、ステータスは依然として「抽選待ち」。しかし、昼過ぎの13時頃、3つのうちの1つが「落選」に変わりました。「ああ、やっぱりダメか…」嫌な予感が胸を締め付けます。仕事の打ち合わせをこなし、気もそぞろなまま数時間が経過。そして15時過ぎ、恐る恐るマイページを再確認すると、なんと、1つのステータスが「注文確定」に変わっているではありませんか!「え?注文確定?当選じゃなくて?」UAの抽選で当選した経験がなかったため、この表示に一瞬困惑しましたが、これは間違いなく…当選だ!
歓喜に打ち震えながらも、もう一つはまだ「抽選待ち」。そして夕方18時過ぎ、その最後の望みも「落選」へと変わりました。実は、この2つ目の落選通知が来るまで、当選したはずの注文の決済完了メールが届かなかったのです。決済自体は事前にカード情報が登録されオーソリが通っている状態だったようで、落選した分のオーソリがキャンセルされた後に、ようやく当選分の正式な決済完了メール(Amazon Pay経由)が届きました。このタイムラグには、本当に心臓が縮む思いでした。「本当に頼みますよ、アローズさん…」と、思わず心の声が漏れた瞬間です。
ついに我が手へ:U1300JP、その圧倒的な存在感
数日後、待ちに待った「New Balance U1300JP」が我が家に到着しました。箱を開けた瞬間、思わず「おお…」と声が漏れます。以前、T-house New Balanceで実物を見た際も「これはカッコいいな」と感じていましたが、実際に自分のものとして手に取ると、その感慨もひとしオです。この独特の「スティールブルー」の色合い、上質なスエードとメッシュのコンビネーション、そして何よりもMade in USAのクラフトマンシップを感じさせる丁寧な作り。まさに大満足の一足。長年の夢が、ついに叶いました。



そういえば、前回手に入れたNew Balanceは、韓国の気鋭ブランドthisisneverthatとのコラボレーションモデルU991V2でした。あれも素晴らしい一足でしたが、この1300JPにはまた別の、特別なオーラがあります。




諦めない心と情報収集:U1300JP抽選から得た教訓と次へのアドバイス
今回の「U1300JP 当選体験談」を通じて、改めて感じたことがあります。それは、「人気スニーカーの抽選は、やはりそう簡単には当たらない」ということ。そして、「だからこそ、できるだけ多くの抽選に応募することが重要だ」ということです。特に「ユナイテッドアローズ New Balance 抽選」に関しては、UA本体だけでなく、ビューティ&ユースやユナイテッドアローズ&サンズなど、展開している各ブランドが個別に抽選を行っている場合があります。これらは、お一人様各ブランドで1サイズまで応募できることが多いので、見逃さずにすべて応募することをおすすめします。以前の僕は、UAの抽選といえば代表的な1つのページしかチェックしていませんでしたが、今回は執念ですべてのブランドの抽選情報を調べ上げ、応募しました。これが勝因の一つだったのかもしれません。
また、他のスニーカーショップやセレクトショップが実施する抽選も、条件に合致するならば臆せずに応募してみるべきです。まさに「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」の精神。もちろん、闇雲に応募するのではなく、各店舗の傾向や過去の当選確率などをリサーチすることも、「New Balance 抽選 コツ」の一つと言えるでしょう。情報を制する者が、抽選を制すのです。
今回の僕の体験が、これから「New Balance 1300JP 抽選」に挑む方や、他の人気スニーカーの抽選に苦戦しているスニーカーヘッズの皆さんにとって、少しでも参考になれば幸いです。諦めずに挑戦し続ければ、きっと道は開けるはず。この「New Balance 1300JP レビュー」とも言える感動を、ぜひ皆さんにも味わってほしい。そう願っています。
公式サイトリンク:New Balance U1300JP (UNITED ARROWS)